Bubbly Ezy Superior、この愛らしいデバイスが世界のハカーに届いて、小さな革命を起こしている、んじゃなかろうか、というお話。

（MKS 社による Ezy シリーズについては、開発当時の背景などの逸話を交えて先の記事でも詳しくお伝えしてあるので参照されたし）

さて、この Ezy システムは、自転車の折りたたみ機構の延長にその軸を置いて開発された、いわば折りたたみ車用ベダル。折りたたみ自転車用に装着することで、その利便性を拡張せんとの目論見だった。さて、サイクリストという名のハッカーがこれをどう捉え、何を思いついたか。

皆さん同様 SimWorks も自転車をハックツールだと考えている。人間が陸上で用いる移動ツールの内、最もエネルギー効率が良い。100%人力で駆動し、外部のエネルギーに依存しない。エコビジネスの欺瞞を暴く。退屈を破壊し、青春に不可欠であり、ポップでアナーキーだ。便利な使い道は、常にユーザーが見つけ出す。

レコードプレーヤーは楽器になったし、ポケベルがなければコギャルにはなれなかった。固定ギアの自転車は街でクールだし、意図的な誤用、想定外の用途、その手があったかってアイデアがカルチャーに変革を起こしたりもする。

ペダルが簡単に脱着できる、なんてのはちょっとしたことだ。でもきっと誰かのバイクライフにとっては目からウロコ、瓢箪からコマなのだ。そしてそんなアハモーメントが自分に降ってくるかもしれない。想定外の何かに運ばれて、今僕がここにいて、あなたがこれを読んでいるように、ツールや運命なんてのは肯定的にハックして、自分らしい今を生きるべきなのだ。

誰がどんな風に使うのでも構わない。アイデアは、常に現場にある。思ったとおり、世界のハカーがリーチしてきている。ヨーロッパ、アジア、アメリカ。ポンと膝を打ったライダーから今日も注文が入る。Bubbly Ezy は今日もどこかで革命を起こしているのだ。