NEWS
2017/8/25

ChrisKing Wheel Dept. 日本上陸!

先日はクリスキング社のシエロ・フレーム生産終了のお知らせで、皆様を大変困惑させてしまい誠に申し訳ありませんでした。 また多くのレスポンスが物語ったように、本当にたくさんのサポート、つまり皆様のお力添えの上にシムワークス、ならびにクリスキング社も日々が成り立っているのだと再度実感した次第であります。 重ねて心より皆様のサポートに対し感謝しております。

さてこの度はクリスキング社がアメリカ国内にて展開をしておりました、クリスキング ホイール デプトを日本国内でも新たに開始するアナウンスをここに発表いたします。

クリスキング社が世界に胸を張るオリジナルのクラッチ機構「リングドライブ」が搭載された世界最高品質ハブとともに、アメリカならびに世界から厳選したリム、スポークを採用し、またこの部署を展開するためにわざわざ国内最高ホイールビルダーの1人と名高いグレック・ハドソンを招き入れ、このデパートメントを展開開始したのが早4年まえ、ついに日本国内でも最高の素材と最高の機材、そして最高の技術で組み上げるクリスキングが提供するハンドビルド・ホイールを日本の皆様にもご提供ができるようになりました。

ハブはもちろんクリスキング社のR45を始め、ISO、ISO BOOSTなどを皆様のご使用用途に応じて選んでいただき、加えてさまざまオプションサービスもリーズナブルにご用意。クリスキングが厳選した優良コンポーネントメーカーENVEHEDStan’s No TubeそしてSAPIM社から付随するコンポーネンツを選んでいただき、また必要であればシムワークスが国内で展開するタイヤ類も、リーズナブルにご提供していくというサービスとなっております。

またクラッシュリプレースメント プログラムと称しまして、万が一落車などでダメージを受けてしまったクリスキング ホイールに対して、もう一度サドル上にみなさまが戻りやすいように修理サービスを提供し、みなさまのカンバックのお手伝いをしたいと考えています。このオファーはクリスキング ホイール デプトサイトにてオーダーされましたクリスキング・ホイールに対して1回のみとなりますが、定価の50%offにて各メーカーのリムを、そしてそれに付随するパーツ類を25%offにてみなさまにご提供し、再度キング本社にて検査/組換えをしまして、みなさまのお手元へとご返送するサービスとなっております。

クリスキング ホイールデプト サイトは以下のリンクより
https://chrisking.jp

また、このホイールデプト サイト内にてクリスキング社の提供するハブやBBなどに関わるスモールパーツ類、ならびにソフトグッツなどの販売もいたしておりますのでぜひご活用くださいませ。

今回のサービス開始にあたって、われわれシムワークス特派員がクリスキング ホイールデプトのメインホイールビルダー グレック・ハドソンへのインタビューを敢行。 経歴を含め彼の口から語ってもらったその内容を下記に書き示しておきますのでぜひご一読ください。(実はグレックは弊社の取扱商品でもあるCX TAPEの開発者でもあります。)

シム: はいグレッグ、今日はよろしくお願いします。まずはあなたの経歴を教えてほしいです。

グレック(以下グ):こんにちは日本の皆さん! 僕はグレック・ハドソン、グレックって呼んでください。 前職はポートランドをベースとしているホイール会社CORSA CONCEPTのメインホイールビルダーでした。
自身のCX&ROADレース経験から、当時(10年ほど前のマーケットを見て)レースで使えて、それでいて丈夫なもの、そして独特な存在のホイールというものが市場には無いなと思い、このCORSAブランドを立ち上げたのです。
CORSAでもハブのオプションとしてクリスキング(以下CK)のHUBを使っており、CKに出入りすることは度々ありました。 その後、当時CKで働いていたディランの誘いもあり、CKでホイール部門をゼロから立ち上げるべく、CKへと入社を決めたのです。

またCORSAの立ち上げの前には、REIでセールス+メカニックの経験もあり、もともと自分自身で自転車をバラしてメンテナンスをしたり、組み立てたりするのが単純に好きだったのだけども、特にホイールの構造に対して興味が強く、よく自分で解体し、自分で組み直そうとしてもうまくいかなかったのを、近所のバイクショップで直してもらったりしたいた、個人的な体験が今の自分の原点だと思っています。 初めて自分で組み立てたホイールは15-16年前に組んだ、Mavic CXP33 + Surly SSP Hubなんだけども今でも家にあるはずだよ。(笑)

シム:CKに入社後からホイールデプト開始までの流れを教えて下さい。

グ:CKに入社後、最初の2-3週間で、ショップフロアで製造を学び、特にハブ+ドライブシェルの構造を完璧に理解するところからはじめました。 その後アッセンブル部門を経験し、どんなトラブルが多いのか、どんな使われ方をしているのか学びました。 その後セールス+シッピング部門も少しやって、すべての部門をホイールの構造のように理解しました。 前職のようなフルタイムのホイールビルダーではなく、ホイールデプトの企画から部署の構築、プロモーション、そしてリム+スポークマニュファクチャーとの関わり方も重要なので、バイクショップやREIでの経験とともに、過去に就いてきた職業の経験をフル活用してこのプロジェクトを大成功へと導きたいと思っている。

シム:ホイールを組むにあたって特に気をつけていることってなに?

グ:ホイール組みは、スポークの編み方や、スポークテンション、ロゴの位置など、細かなディテールも重要になるので、必ず始まりから完成までの全てのステップのおいて確認に次ぐ確認を繰り返し、CKはいわゆる街にあるバイクショップではないので、初期フレなどが出ても、それをCKにたびたび持って来てもらうわけにはいかないんだよね。 だから一度納品したものが2度と戻って来るようなことがないように、出来る限り完璧なものを送り出せるようにしています。 そのためにキングにお願いをして作ってもらった、オリジナルのホイールにサイドから圧を掛ける機械や、毎朝の日課としてやっているテンションメーターの誤差をチェックする、張力計の整備なども欠かせません。 どれも専門的なツールが必要となる作業だけに、どのツールも妥協することなく、自分たちが自信を持って良いと言えるツールを選び、または自社で作り、それらを正しく使っていくことをとても大切にしています。

シム:今年はツールドフランスにも帯同したらしいけど、なにか面白いエピソードはある?

グ:たぶんR45が一躍有名になったこととは、ウィギンズがSKY時代にR45を使っていたことなんだけども、そこから現チャンピオンのフルームもR45を使いたいとなり、それを聞いたカヴェンディッシュもチーム供給のハブには多少不満があって、、、チームのホイールサポートカンパニーであるであるENVEに対してR45で組んだホイールを用意してほしいとリクエストがあり、それをBUZZられたのが今年のツールでR45がとても話題になった動機なんだと思う。 本来はジョナス(残念なことに彼はCKの後継者として育てられてきたのですが、今年の7月に病気のため他界。。。僕らも悲しみにくれました。)が行く予定だったのですが訳あって、僕が今年の5月からENVEを買い取ったMAVICへの研修も兼ねて渡仏しました。 また現地でクリスキングが唯一チームサポートしている、ディメンションデータのチームメカニックに対して、R45のメンテナンスの仕方を教えることも今回の重要なミッションでした。 現地に行ってわかったことなんだけども、チームメカがホイールを組んでいるのではなく、ENVE側で組んだものが使われていたので、それらのすべてのホイール・チェック+調整に加え、急遽カヴェンディッシュ用にも何セットか僕に組ませてくれとオファーをして、現地で突貫で組んだのもとてもいい経験だったけど、短い滞在の中でしっかりと目的をやり遂げることができて本当によかった。

シム:今後の展望や予定は?

グ:個人的なところでは9月に結婚予定するんだ。ちゃんとシムからも来てくれよな?!(笑) あまり展望とか野心とかはないんだけど、(笑) 大事にしたいのは “Always looking fault” 常に間違いがないかを日々確認して確認して確認する。 そんな単純なことを的確に繰り返し続けることが、最良の結果に結びつくことは確かだからね。 でもカスタマーが何を欲しているのか、そして新しい規格に対して柔軟に対応する為にも、しっかりとマーケットを見渡すことだけは忘れないようにしないといけないかな。

シム:今日は忙しいところ本当にありがとう! グレックが組んでくれたホイールをできるだけ紹介していくからこれからもよろしくね。 また日本のサイクリストに一言。

グ:My Pleasure. 今年はグルメセンチュリーが日本でできなかったけど、シムにはクリスキング社が本当にお世話になっているから、もっと強くチームとしてやっていきたいね。 クリスキングのハブは最高の素材と技術とアイデアの結晶だから、日本のみんなもたくさん使ってくれると嬉しいし、たくさんのサポーターが日本に増えれば僕も日本に行かなきゃって!なるから、そのときは日本のみんなとマウンテンバイクに行きたいな! これから日本でも始まる、クリスキング ホイールデプトをよろしくお願いします!

これから始まりますクリスキング ホイールデパートメント、ぜひ皆様のお役に立てば光栄です。
ご質問等はお気軽にシムワークスまでお尋ねくださいませ。

Keywords