THE AXIOM
飛行機でニューイングランドへやって来る時、無計画で不規則な農場、森、街がまるでパッチワークのように見える。
ニューイングランドの道路もほかの州とだいたい同じ感じだと思う。
綺麗に舗装された道路など奇跡に近いのだ。
くぼみや、修復された場所、そして砂利になっている路肩が多いか少ないかによってライディングの善し悪しが決まる。 なので私たちはロードバイクをデザインする場合、道路の表面状況から考えてスタートをする。 そしてどのような自転車がその道路に適しているかを考えるのである。
原理はここから始まり、そのアイデアは次のアイデアへと導かれていく。
私たちのアクシウム・ロードバイクたち、そしてとりわけ最高品質のアクシウムSLは、本当の意味での道路の上で走るようにデザインされている。 その道路とは理論上はスムーズで形が綺麗な道路という意味ではなく、実際に私たちが経験してきた本当の道路のことである。
私たちがセブンというブランドを始めた時には既に4万台ほどのチタニウムロードバイクをデザインし、作ってきていた。 なので私たちはチタニウムがどんな長所を持ち、どのようにしたら性能を高く引き出せるかを経験上知っていた。 そして私たちが成長し今までやってきたことを拡張する時に、アクシウムのラインナップも同じ様に成長した。 この連鎖反応が他の自転車構造にも当てはまるであろうという基礎的なアイデアをさらに確定することにもなった。
セブンサイクルにおいて、1997年からほとんど同じ形で作り続け、ダブルバテッドであり、全てチタニウム素材で出来ているロードバイク、アクシウムSLほど完璧に物語を説明できる自転車はない。 他のどんなバイクよりアクシウムSLをたくさん作ってきた。 そして、毎年私たちが新しい自転車を出そうが、自転車マーケットにおいて何がトレンドなのかという事に関わらず、アクシウムSLの需要は安定しており、その人気は根強いのである。
アクシウムSLの特徴は、ダブルバテッドチューブセット、S字チェーンステーとシートステー、彫刻入りのシートクランプ、6-4チタニウムプレートのドロップアウト、エッチングが施されたロゴ、強度をマックスに、そして重さを最小限にするための構造的に洗練されたそのレイヤーにある。
フレームには狙い通りのしなやかさ、適度な柔軟性があるかどうかと、その柔軟性がどこに向いているのかが全てと言っていいほど重要な部分である。 バテッドチューブはエンド部ほど厚く、中央部分に向かって薄くなっている。 薄くなり始めているところ、そしてチューブの長さに沿ってどのくらいその素材が削られているのかというポイントを見ると、その自転車の持つ独特な性格や、その剛性、はたまたしなやかさがどれほどあるのかというところがしっかりと見えてくる。 私たちは様々なポイントを注意深く、狙いを定めてバテッド加工することにより、ライダーが望んだフィーリングや思い通りのハンドリングを叶えた自転車を作り出す事ができる。
後三角にある、S字を描いたチェーンステーとシートステーにもちゃんと役割がある。 ベンドされたチタニウムのステーは、アクシウムに古典的なサスペンション能力を与え、効果的にリアホイールを地面に押しつけ、どんな悪い舗装道路に対しても自転車をスムーズを進ませる。 下りでも安定感が増し、高速域でもコーナー毎にまるで自転車と地面がくっついているかのような感覚を覚えるだろう。
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これが私たちが追求する、どんな路面でも吸い付くように安定して走る快適な自転車なのである。
そして私たちの原点であり、それが私たちのアクシウムなのである。
Episode: THE AXIOM
from INSPIRATION AND IDEAS by SEVEN CYCLES