GSC4ever.
ロサンゼルスのレジェンダリーバイクショップ・Golden Saddle Cyclery / ゴールデンサドルサイクルリー(以下GSC)とのコラボレーションで生まれたドロップハンドル、Smog Cutter Bar / スモッグカッターバー のラストバッチが入荷しました。
ラストバッチはオリジナルの480mmに加え、新サイズの510mm、そしてこの春にも案内しました最大幅 530mmの3つのラインナップでの展開(530mmはごく僅かとなります)。つい先日、惜しまれつつもその歴史に幕を閉じることとなってしまったGSCからのまさに置き土産、泣いても笑っても最後の生産となります。
「とにかくワイドなドロップバーを作りたい」というGSCカイルのリクエストから始まったこのプロジェクト、コンパクトなドロップ・リーチに相反して幅はとにかくワイド、けれどもフレアはなし。一見荒くれもののようなハンドルですが、自転車野郎の自由なマインドを持つ実にカイルらしい発想で、発売以来多くのサイクリストのライド観に影響を与えてきました。
彼の辞書には既成概念なんていう言葉はありません。
「そもそも自由な乗り物なのだから、もっとその自由を楽しもうぜ」っていうのが彼のスタンス。
「今まで乗ったことのある快適なトラックバイクよりも更に快適なトラックバイク。 ストリートのキッズから嘲笑われちまうよなギヤ比のトラックバイクね。 そこいらのシクロクロス車よりもワイドなドロップバーがついてるトラックバイク。それにしっくりくるのがこのハンドルなんだよ。」
そんな彼の気持ちを汲み取って、日本が誇る日東さんによって形となったこのハンドルは、トラックバイク、シングルスピードだけでなく、そのハンドル幅の如く幅広いアッセンブルの可能性を持ったマルチユース・ドロップバーです。
余談ですが、このハンドルの名前Smog Cutterは、2017年にこちらも惜しまれつつも閉店してしまったロサンゼルスのカラオケバーから由来しています。 カイルやGSCのみんなもよく訪れてパーティーをしていたお店。 ライドという名のパーティーを楽しんでほしいという願いと、都会の喧騒を切り裂くハンドルという意味も込められています。
GSCがお店を構えていたLAのシルバーレイク・ルシールアベニューに行けば、カイルをはじめ皆がいつも暖かく迎え入れてくれて、自転車という共通のツールを通して年齢・性別・人種など関係なく皆が一緒になって楽しむ、GSCというお店を取り巻くコミュニティーの素晴らしさ、力強さをいつも感じてきました。
もうルシールアベニューに行ってもその場所がないと思うと寂しいですが、このハンドルバーをインストールしてバイクに跨ることで、GSCはあなたの心の中に在り続けます。カイルの心意気とともにあなたの自由な発想でインストールをお願いします。