FEATURE2015/5/7SantaRosa, California. “Sycip”
最近の僕のお気に入りの場所がNapaから西に約45分走った所にある街。
SantaRosa
この街で一番の有名どころはスヌーピーである。
(作者であるチャールズ・シュルツの生まれ故郷である為に毎年多くの日本人ツアラーが訪れています。)
多分2番目に有名なのがLevi Leipheimer。
(自転車乗りにしか分からないと言う事は重要ですね。)
でもこの街にとって一番 “大事” なのは彼に違いない。
(完全にぼくの主観で物語っておりますことご注意ください。)
Sycip
Jeremy Sycipの製造するSycipDesignは僕にとってのアイドルだった。
はじめてNAHBSで彼らのバイクを見た時は一瞬血の気が引いた。
なんという絶妙なセンスを持っているのだろうかと。
少し嫉妬心も含まれながら、いずれ交わるのだろうという確信の無い自信だけが僕のあたまの中に残った。
それが6年前。
そして3年前に兄であるJaySycipのOregonへの移住兼Cieloの始動。
また弟 Jeremyの単独プロジェクトとなったSycipDesign。
さらにはSimWorksの本格的なビジネスのスタート。
こんな数奇な意図に操られて僕らは個々の存在ながら、
どれ1つ無くなってもいけない何らかの形が出来上がった。
(多分ビジネスとはこういった事の繰り返しにすぎないのだろうが。)
ある意味、運命を信じて突っ走れる環境が整ったということは僕にとって新しい目を開かせてくれた。
そんなSycip兄弟に本当に感謝をしている。
Jeremyの作るモノは、どことなくやさしさに包まれている。
僕にはそう感じる。
もっとはっきりと物理的にここが良いとか、
数字的に何グラムだとか、やはり求める人は今でも多いのだけど、
僕は彼に、また彼の作るモノにやさしさを求めている。
大手の自転車メーカーが一生懸命に彼らの作っている物を結構細かくトレースをかけたりするのだが、
やはり雰囲気までの再現は出来ない事がほとんどである。
それぞれにはそれぞれの立場があって、役割があるのだろう。
大手には大手の役割があって、個人には個人にしか出来ない役割がきちんとあるのだ。
彼がJeremy。
良き父であり、良き友であり、良き兄であり、良き弟であり、
良き職人であり、良きサイクリストである最高の人物。
こちらの多くのモノ造りの人間は必ずと言ってい良いほどすべての乗り物を所有している。
そしてそれを自分で直し、修正して、好みに仕上げている。
とてもモノに愛着を持っている。
もちろん多くの日本の職人も同じであろう。
様々なモノの利点を知り、組み合わせて、上手にアイデアを浮かび上がらしている。
そしてそれはまず自分で使う為に。
自分のために。
上にあるGoogleMapに載っているアナデル州立公園は
とにかくスケールがデカく、多彩な人々が共有して使用が出来るトレールを持っている。
Jeremyの家は公園までチャリで5分。
高速道路をわたればすぐそこにあり、行く気になれば、毎朝極上のシングルトラックが堪能出来る。
つなぎ合わせると全体で50マイル以上あり、ショートカットなども出来るラインもある為、
好みやスキル、予定に合わせて自在に遊べる。
もちろん無料です。
そして感動的だったのが上のBikeRescueBox。
これはけっこうアメリカでも珍しいと先に言っておきますが、
中身はタイヤレバーからチューブパッチ、ポンプ、レンチ各種、ニップル回しまで揃っています。
それは多くの協賛者や協力者によって、日々チェックされて維持されています。
またそこには必ずと言っていいほどにライダー達のモラルが求められ、
約束事をしっかり守っていくと言う単純な積み重ねが最終的に
パブリックトレールとしての水準をこのレベルにまで引き上げることが
できると言う良い見本ではないでしょうか?
そしてトレイルの維持について、みんなが平等に守るべき事があります。
サイクリストもハイカーもホースライダーも。
決して “誰かだけのもの” になっていない事も重要な事だと思います。
積み重ねなのです。 諦めずに積み上げる。
みんな一番大事な事だとは分かっているのですが、
どうしても簡単な方向に端折ってしまうのが現実。
それも分かります。
でも思うのです。
端折っていった結果が現在僕らの見ている現実なんだと。
だからといって諦めてもいません。
今からだってけっして遅くなく、多くの人が同じ様な気持ちの中で
色々な形で立ち向かっている事を知っているから。
そしてそれは多くの人が平等に楽しむことが出来るべき事だとも。
それが目指すべき姿でありたいと思うから。
明日でこのたびの日記は終わります。
でも最後に待っているばっかじゃねーの的移動の極致、
再びSantaCruzに舞戻ります。
(実際はこの山遊びのあとに車を飛ばしたのですが、、、てへ。)
そうぼくはバカなんです。
こんな旅の事をバカんすとも言いますし。。。
Sycip – シシップ
( http://www.sycip.com/ )
SycipBikesはアメリカ、北カリフォルニアのサンタローザという街でJeremy Sycipというユーモアと真面目さを自転車に置き換える達人が世界中のワールドクラスライダーからメッセンジャーとの間にいる人々の為に日々トーチを握っています。チタン、アルミ、もちろんスチールという幅広い素材を使用してライダーの要望の隅々までを形に変えていくことを毎日の目標にしています。さぁ、あなたの望みは何ですか?ドリームバイクがもうすぐ手の届くところにあるという現実をぜひ知って下さい。
– プロダクトサンプル [FlickrのSycipセットをご覧くだ