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2017/10/23
泥だらけの真実

 
 
これを書く前に、少しばかり過去に溯ろうと思う。 まず最初にどんな理由でこんなにもシクロクロスにのめり込んだのだろうかという事かな。
 
トライアスロン選手だった俺は、走りすぎて両足に怪我を背負い、泳ぎにいたってはレンガのような浮き方しかできなくなってきた時の状況を鮮明に覚えている。 でもなぜシクロクロスなのだろうか? なぜ他の持久力を求められるようなスポーツじゃなかったのだろうか。 理由を深く探るために、この世において、記録に対し一番正確で、容赦のないコミュニケーションツールであるFacebookのタイムラインを一気に調べてみる必要があった。
 
そこから見えてきたのは、初めてシクロクロス自転車を買った日だった。 それは2014年8月14日。 自分自身に対してもっと深くストーキングをしてみると、(自分が自分に対してストーカー行為をするのはそれほど気持ち悪いことじゃないと思うのだけど、どうかな?) 2014年の7月には既にシクロクロス/グラベルライドに興味を持っていたことがわかった。 当時開催されていたラスプティツァ・グラベルレースと呼ばれるアメリカ北西部のレースのおかげだ。
 
小さい頃から俺はアスリートタイプでもなければ、情熱あふれるアウトドアな人間でもなかった。 それよりも、学校では優等生で、太り気味で、怠け者で、チップスを食べながら映画をずっと見ているようなタイプだった。 そんなこんなで18歳の時に初めてバックパッキング旅行へフィジカルアクティビティの学士を持った人と出かけた。身体がどのようにして動くかということにとても興味を持ち、それがきっかけで健康思考のライフスタイルを始めるようになるんだ。 その後すぐにジムのトレーナーになり、生化学リサーチのインターンになり、それからもっと真剣に一般大衆に向けた体作りを教えるトレーナーになった。 自分が自転車が好きだという事を知る前から、サイクリングにはまっていたのだと思う。 スピード、努力をすること、自転車の部品などがその要因。
 
それ以上に素晴らしかったのは、自由というものを感じる時だった。 人間であると実感するあの自由な感覚が、自転車にまたがった瞬間、それ以上の潜在能力を発揮する。 公共交通機関よりも速く街をクルージングすることができ、ガソリン代であるドル、円、ポンド、ユーロを使わなくても行きたいところにはどこへでも行けてしまうこと。 当時フィットネスコンサルタントだった俺は、アスリートにもなりたくて、サイクリングの他にスイミング、そしてランニングもするようになった。
 
2014年の夏、体に怪我が続出し、モチベーションは下がる一方だった。 そして、ただ単にスリルを感じる何かを探し求めていた。 多分YouTubeの映像かなんかで観たり、泥だらけになった可哀想な人間がいる滑稽な写真だったと思うけれど、それがシクロクロスに興味を持ち始める第一歩だったのかもしない。 それからというもの、完全にシクロクロスが気になってしょうがなくなり、経験もないのにも関わらず、その世界に入り込んでいった。 本当に魅力的に思えたんだ、そして完全にハマった。
 
 
無我夢中
 
 
 
愛する母親からローンを組んでシクロクロス専用の自転車を買った。 その当時は今までの自転車よりも一番高いものだった。 その自転車しか必要がないと思えるくらい、とても万能なものだった。 俺のバイクはカーボン製で22速もあり、細いタイヤを履けばロードバイクにもなるが、40mmのタイヤまで履くことができ、グラベルやトレイルライドにも適応できる。 あの自転車は反応がすこぶる良く、しかも軽量であるからどんな道でもハンドリングがうまくいき、シクロクロスには最適の自転車だった。
 
その当時、より速く真剣なシクロクロスシーズンを3回過ごしたが、重要なのはそんなことではなかった。 おかしいかもしれないけれど、今まで経験したこともないくらい、このスポーツにとことんハマり、今まで感じたことのない情熱をこのスポーツに感じた。 自分が耐久レースやクライミングサイクリストであることなんて考えてもいなかったのだが、こんなにも100-150kmある大規模なグラベルライドを好きになるなんて思いもしなかった。 オフシーズンは何をしているかって? シクロクロスのレースのために必要な準備ができる別の方法を見つけたんだ。 そう、それはフィックスギア。 トラックやクリテリウムにも無我夢中になっているんだ。
 
 
日本へ移住
 
 
 
2016年の9月に航空宇宙人間工学者として日本へ移住。 自分にとって一番重要だったのはシクロクロスをし続けることであり、日本において会社の人間とは違う生き方をすることだった。 何度も言うようだが、シクロクロスはそんな生活をするための究極な答えだった。 じゃあどうやって日本でそのようなコミュニティーを探すことなんてできるだろうかということになる。 この国でそんなサイクリストをくまなく探した。 そうして名古屋で最強な自転車ショップであるサークルズの人たちに出会ったんだ。 自転車っていうのは情熱を持った言語であり、国際的な言語ツールでもある。 日本語は話せないし、言葉の意味すらわからないけれど、俺の周りにいる人たちの情熱はとても理解できる。 自分もそのような人間だからこそだと思うし、もちろん冒険しなければ得られない感覚だが、二つの車輪を動かすことで得られる自由というものがそこにはある気がする。
 
 
Cross is coming
 
 
自分の生活において、日本ではシクロクロスシーズンは1シーズンであり、カテゴリー4からカテゴリー2までレベルアップしようとしているんだ。 2017年と2018年にある、東海クロスシリーズ、Raphaスーパークロス野辺山、お台場で行われるクロス東京、などなど、シクロクロスシーズンが楽しみでしょうがない。
 
自分の目標?:カテゴリー1のレベルまで到達し、今年の野辺山でレベルの高いライダーと勝負することかな。
自分の強み?:技術的なものと、泥とか氷が張った道かな。
自分の弱点?:砂道と登りかな。
モチベーションは?:本当に素晴らしいシクロクロスコミュニティがここにはあり、献身的で素敵な組織がここにはある。
 
ここ日本でトレーナーとして、レーサーとして、そして情熱を持ったサイクリストとして近づきやすいスポーツであり、一番楽しいと思える自分の経験をシェアできることができて本当に嬉しいと思う。
 
  
Jasmin Ten Have
SimWorks CX Racing Racer
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