苦しみ、喜び、楽しさ、その全てが野辺山にはある。
個人的には、2年目の開催である2011年から数えること7回目となる野辺山シクロクロス、例年のことであれば、2日間エリートのレースを走り、少しでも前へという気持ちで良い結果を出すことが自分にとってのモチベーションだった。
でも今年は違う。 サイクリストとして、それぞれ此処の自転力を持つ、個性あふれる仲間が集まってくれたから。 そして彼らがこの舞台を十分に楽しみ、それを多くの人と共有するために最大限のサポートをすることが、今の自分にとってのモチベーションとしてとって代わり、北海道よりも寒いと言われる野辺山へとわざわざ足を運ぶには十分すぎる理由だった。
いつものような大所帯ではなかったので、会う人からはアリバロスを嘆く声も多少聞こえたが、ナベさんが作る焼き芋も楽しみの一つ。 ホクホクの焼き芋を火傷しないように気をつけて頬張るのは野辺山の定番行事。
こんな寒い中で、泥まみれになって走るのは、もちろん辛いし、苦しい。 けれどそこにはそれを鼓舞してくれる仲間がいたり、凌ぎを削り合うライバルがいる。
喉を枯らすほどの大きな声援を送り、自分のレースを走り終えてもすぐに仲間たち応援やサポートへと奔走する人々。 心臓が止まりそうなほどに追い込み、自分の持てる力を出し切ってゴールラインへたどり着いた時に得られる喜びや達成感は、やはりこの地に足を運んだからこそ味わえるものであり、それを分かち合う仲間と会うことができる年に一度の貴重な機会なのだ。
久々のレースだったので疲れはまだ残っているけれど、それ以上にあの場での高揚感がまだ冷めずにうずうずとしている。 またこの仲間たちとともに訪れたい。 どうやら野辺山はまた僕の心に火をつけたようだ。
Hiroki Ebiko
Day1 C4 : 2nd
Day2 C3 : 14th
Toyoshige Ikeyama
Day2 C3 : 5th
Yusuke Yamagishi
Day1 C2 : 34th
Day2 C2 : 20th
Jasmin Ten Have
Day1 C2 : DNF
Day2 C2 : 23th
まだシーズンは折り返し手前、SimWorks CX Racingは東海地方を中心に今後も活動していきます。 赤いDoppo Racerに跨る彼らをレース会場で見かけたら、是非ともご声援をよろしくお願いします。
By Toyoshige Ikeyama