ショートフェンダー for What?
SimWorks by HONJOを製作している東京の下町、墨田区横川にある町工場。社名にもなっている本所エリアは、江戸の下町文化の中心地のひとつであり、江戸っ子気質が醸成された街でもある。
そんな工場の一角に並ぶ様々な金型や、古い道具を眺め、そしてそれがどう使われていたのか想像して色々と掘り出しているうちに、ちょっと変わったものを見つけた。そう、ショートフェンダーである。

ショートフェンダーってなんだろうか?色々と調べてもはっきりした答えが見つからない。機能としては、リムブレーキ周りが汚れるのを防止したり、バッグの擦れを予防したりするものである。輪行などの取り回しも便利になり、空力を良くする効果もあるとか。
一方で、ランドナーやスポルティーフといったツーリング系バイクでの先行事例を見ると、その機能よりスタイルの美しさにフォーカスして紹介されることが多い。
フェンダーを短くしてみたらどうだろうか?
フルフェンダーが装備されているバイクの美しさは確かにある。その機能から、天候に関係なくデイリーにハードに利用する意思を感じ取ることができる。一方でやはり重装備にも見える。ちょっと邪魔だからぶった斬ってみようよ!ほらこっちのがかっこいいじゃねえか!そんなキップの良い声が聞こえた気がした。

お上から華美なものを禁止される中で、ベーシックなものにどういう美学を見出せるか。優劣ではなく、とにかく簡素であること、そして大胆であること、鮮やかであることが良しとされた江戸の町人文化は、意外と現代のストリートカルチャーに通じるところがあるように感じる。


長い年月、寡黙にフェンダーを作り続け、磨き上げているHONJOの職人さん達やトラディショナルなフェンダーの製品ラインナップ。しかし、本所という場所、HONJOという名前に歴史や熱い町人美学や心意気を感じさせる何かをショートフェンダーに感じ取った我々は、それをピックアップしてみたくなったのだった。
フェンダーが装備されているけれども軽快で美しい。ショートフェンダーがうまく組み込まれたバイク、ぜひ色々と拝見してみたい。挑戦してくれる組手を求む!





Short Fender
想定タイヤサイズ : 700c
適応タイヤ幅 (最大)
Turtle 44:約32mm
Turtle 35:約25mm
Smooth 41:約30mm
Smooth 35:約25mm
前後ペア、前後のハト金具装着済み












