NEWS
2023/2/27

Nitto’s 100th anniv.

Text & Photo: Ryota Kemmochi

2012 年 9 月 のレジェンド

今月、2023 年の 2 月 11 日は、日東の 100 周年の記念日でした。心よりお祝いを申し上げます。

SimWorks製品の第一号であるSW-01は、競輪ドロップとして有名なB-123を原型に31.8mmバークランプを持たせた John B CrMoドロップバーでした。2009年くらいの事です。その時の状況やあらゆる想いを書き記した特集記事をちょうど 10 年前に公開していました。

2013年の特集記事
吉川 章 社長

吉川社長には、とにかくお世話になりました。僕たちのような自転車好きの希望(妄想)を快く受け止めてくれる方ですから、数え切れないわがままを聞いていただいたものです。Shimano 社に務められていた頃、まだ誰も知らない出来たての Dura−Ace グループセットをスーツケースに忍ばせて、米国中を営業に回られていた、という逸話が好きです。社長が米国の自転車文化に明るいのも頷けますし、安全に対するレベルもその分高く、日東製品はそうした大国の体格の良いライダーでも安心に自転車が楽しめるよう配慮されているのです。

ピストブームの頃は、突然に日東ブランドにも強い光が当たった瞬間だったと思います。強い光ですから濃い影もでました。怪我する若者が出るのを危惧して吉川社長が考案したのが EC-01 というバーエンドキャップです。SimWorks の刻印を入れてもらっている製品のひとつとしてもおなじみの人気商品です。バーエンドの無いドロップバーは万一の転倒時に大怪我の元ですから、カッコイイキャップを作れば、みんなが装着してくれるのでは?と考えての事だったそうです。この逸話も大好きで、これは本当にカッコイイと思います。

Sim Drops

日東にはこれまでいったい何種類のオリジナル製品を作っていただいたことでしょう。近い将来その型番は 3 桁にもなりそうです。とはいえまだまだ短い年月かもしれませんが、本当にありがたいことに、僕たちと日東とはこうした良好なリレーションシップを続けてくることができました。製品のアイデアがあって、それを実現するエンジニアリングがあります。それらの交わる部分にデザインがあり、セールスとマーケティングを通じてまたアイデアへとフィードバックさせていく。そんなクルクルと廻る循環がつくれたからこそ、良い製品とライダーのハピネスという結果を残せているのだと思っています。携わるすべての方に、大きな感謝があります。

2022 年 12 月 レジェントはご健在でした!

あれやこれやとゆっくり歴史を紐解いたりしたいところですが、僕らも日東も、向き合うべき今とこれからに夢中ですから、遠い目をしてる暇などはなかなかありません。
ここ数年は重たいムードに苦しみましたが、2023 年は春らしい春を迎えられそうです。僕たちにとって非常に重要な季節が来て、溜め込んだ分を、大きく放ってやろうという訳です。つい先程も常務と新製品についての相談を電話でさせていただいたところです。着々と準備が進んでおります。

どうぞ皆様、今後とも日東、並びに SimWorks を宜しくお願いいたします。改めまして、100 周年おめでとうございます。日東、万歳!

吉川 貴久 常務 と SimWorks の何か

Keywords