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2012/7/22

FREIGHT BAGGAGE

TEXT by SHINYA TANAKA

Daisy Messenger Lookin’ Good from Ryota Kemmochi on Vimeo.  

 

 

新しく僕たちの仲間に”FREIGHT BAGGAGE”というサンフランシスコで一点づつ手作りで生み出されるメッセンジャーバックメーカーが仲間入りしました。

 

今となってはどれだけの人が覚えているのか分かりませんが “MASH“と言うムービーがありました。 世界に衝撃をありとあらゆる部分(良くも悪くも?)で与えてくれた事は事実です。 個人的にMashで一番好きだった事は、メッセンジャーという人間の生態を上手に的確に表していた事だと思っています。(多分多くの人はその当時は斬新であった様々なトリックや、アメリカン的な無謀さなどに心引かれていると思いますが。)特に好きなのが後半部に山盛りになった段ボールをFREIGHT BAGGAGEに詰め込み、ひとり坂を上る “TRAVIS POH” (FREIGHT BAGGABEの製造者であり現役メッセンジャーでもあった。)の姿でした。(それはMASHの映像のほぼ全てが下りと平坦の基調で構成されていて、彼のシーンの見せ場は全く持って真逆に映る光景でした。)

 

もともとNYCで生まれたと言われるメッセンジャーバックをSFの行ける巨人 ”ERIC ZO” (AKA : ZO BAG) がコーディラナイロンを使用し防水性能を限りなく高めたカバンの制作を開始した。さらにその斬新だったアイデアを “TIMBUK2” が誰にでも手軽に高性能なメッセンジャーバックを手に入る事が出来る様にと進化させ世界中の人々メッセンジャーバックと言うものの存在を知らすと共に、”SF=メッセンジャー” のイメージを植え付けました。(映画:クイックシルバーもこのムーブメントの最中に作られたのだと思います。)

 

そして現在もサンフランシスコには数多くのメッセンジャーバックを製造する人たちがいるのですが、中でも飛び抜けて僕たちの考え方に近いメーカーがこの”FREIGHT BAGGAGE”だと思っています。 それは奇抜さやアイキャッチを得る為のデザインではなく、あくまでもFORM&FUNCTION(略して機能美と言うのだと思います。) の調整を徹底的に行なっていった結果の上で成り立つこのモノの存在感は数多くのリアルメッセンジャーからハードコアサイクリストの心を的確に射止め、そして何よりも ”使い続けること” ができるカバンとしてSFや世界中の人々に愛されながら現在も1つづつ手作りで毎日TRVISとその仲間達の手によって製造されています。

 

僕はFREIGHT BAGGAGEを紹介できるきっかけになったすべてのSFのカルチャーを深く愛しています。

そしてそこから学ぶべき事は数多くあります。

たとえば、確かな物事は終わらないのです。 でもそれすら終わらせたい人がいっぱいいます。

(最近知ったのですがオワコンって最低な名称ですね。)

 

終わらない確かな物事を考え始める時なのだと思います。

そして”今” がその時なのです。

そしてそれは絶対に何時でも ”今” なのだしね。

 

 

 

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