FROM SEVEN THEORY チューブを選択するということ。
カスタムバイクを正しく作るためのチューブを選択するということはとても現実的な側面と美学的な側面があります。 そしてそれは科学であり、そして工芸でもあるのです。
私たちが持つ経験値とその個別のライダーの特徴について深く考える事がライダーの好みの感覚に近づける唯一の方法ですが、とてもとてもとてもとても硬い『ファットチューブで』というライダーの要望に対して、現実的にも物理的にも、あるいは要望そのものが理にかなっておらず、とても困難な時も実際にはあるのです。
自転車におけるカスタムデザインとは建築と同様であるように、正しいバランスポイントを探し出す事がその全ての事柄を変えていきます。 最高のカスタムフレームを作るための鍵はやはりそのバランスなのですが、それを作るためには十分な選択肢を持つという事が極めて大事なのです。
実際セブンファクトリーの壁には様々な種類のチューブがしっかりと在庫してあり、それらはスチール、チタン、カーボンといった素材で作られ、さらには直径のサイズ、そして肉厚の異なるバリエーションを幅広くを持つもので、そのほとんどはバテットチューブであり、それらを上手く組み合わせることによってライダーの好みと自転車自体の乗り心地を最高へと導いていきます。
後押しするわけではないですが、新しいカスタマーに対して自転車を作るためにチューブを選ぶ時は考慮に考慮を重ねて選んでいます。 適切なチューブを選択するにはライダーから与えられた正しいサイズと、どのようなライドで日々楽しんでいるのかを知る事がとても大事になります。 加えて見た目の美しさも然り、ライダーがどのくらいそのドリームバイクで攻めていきたいのか、どのくらい快適に乗りたいのかという事なども同じく大事になってきます。 それから私たちの持つたくさんの経験に基づいて、チューブの基本スペックにほんの少し調整を加えることになりますが、このパートこそが我々セブンサイクルが他社と大きく異なる点であり、そしてとても大切な工芸的な部分になります。
プロダクションマネージャーのマット・オーはこう言います。 「自転車製造を始める前のチューブを選ぶ時はまずライダーのプロフィールをしっかりとみて、自分とそのライダーがサイズ的にどう違うかを考えます。 またそのライダーがどのようなフィーリングが好きなのかをオーダーシートから読み取り、それが自分の為の自転車だったらどう作るかという個人的な事例から調整します。」 同様にフェンダーやラック、余分な重さや張りのあるサポーティングチューブなども考慮しなければいけない時もあります。 それは何キロ、何マイルくらいなのか、やはり的確な数字を考えていかなければいけませんが、我々の持つ今まで積み上げてきた数々のデータとともにリアルサイクリストでもあるビルダーの経験値との調整も不可欠となります。
全ての存在するセブンバイクは違います。 各々がとても個性的かつユニークであり、嘘もありません。 カスタムと呼ばれるものにはたくさんのレベルがあります。 チューブセットを選ぶというのはそのうちの1つでしかありませんがこの選択こそ最も大事になってくるのです。 あなたが乗っていた昔の自転車と、これから乗る自転車の違いはこのように生まれてくるということを知っておいて下さい。
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