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2022/9/23

Standalone rims go together.

必要は発明の母と言いますし、はたまた偶然の産物なんて言葉もありますが、SimWorks と Velocity のそれは恋仲みたいなお話、あの日あの時あの場所で、つまりは運命の赤い糸、愛し合えば授かるものもあるのです。それがコチラ、本日を以てデビューを果たします SimWorks by VelocityStandalone 001 Rim という訳です。

ジオメトリは上図の通り。タフなツーリング用、チューブレス対応、アイレット付き、米国製。

なんとも眩い要素をズラリ併せ持っていることが Standalone 001 の特徴なのですが、今日ここでは特にアイレットの存在に注目していきましょう。

そこにアイレットがあることによる効果なんですが、まず抜群にカッコいい。いやそういう主観の話しは置いておいて、もっと機能的な側面で言いますと、これが抜群にカッコいい。カッコいいからもう細かいことは良いんです。そういう気持ちになってきます。

さておき、スポークホールにアイレットを打つようになったのは、スポークベッド周辺の補強の為でした。アルミ材料の質や成形技術が良くなった最近ではアイレットの無いリムも普及しておりますが、スーパータフ&アグレッシブな自転車人はこうしたディテールがただの飾りではないことをよく知っています。

また、ホイールビルダー達も口を揃えて「アイレットは有ったほうが良い、長く使うなら」と伝えます。地味で有名なニップルですが、彼らはホイールを真っ直ぐに保つ上で非常に大切なパーツです。自転車のホイールはまるで弦楽器のように、適切なテンションでなければ美しく回転しないインストゥルメントであり、その調整役を果たすのがニップルです。そのテンションは最大で 130kgf にもなり、更に乗車時にはこれより大きな負荷がかかるのです。

このニップルを受け止めるのがスポークベッドということになりますが、より丈夫な材質のアイレットでニップルを支えることで周辺の変形や亀裂の発生を抑制し、組み立ての際はもちろん、振れ取りの度に回転摺動するストレスからスポークホールと作業者の精神衛生を守ります。(ぎりぎりとスポークホールがえぐられる感触が好きな人はいません)

如何でしたでしょうか?ニップルとリムの隙間にキラリ輝くアイレットがカッコよく見えてきたでしょう。とにかく頑丈で長く、気持ちよく使えること。SimWorks が考えるベストなリムには斯くしてアイレットが入っております。スタンドアローンの精神で荒野を突っ走るライド野郎、そのインストゥルメントにピッタリの逸品ということですね。