Doppo シリーズ第 2 弾として開発が開始されたこのレーサーフレームは、ATB とは少し違う意味においての「独り歩き」に特化したコンセプトを元に考え、生み出されたのでした。
製造は Portland を拠点にする Simple Bicycles。彼が得意とする MTB や BMX といったアクションバイクの要素を取り入れた設計により、レースなどで速さを求めるだけでなく、グラベルやロングライドなどでも自在に遊べるオールラウンダーな一台に仕上がっています。
フレームは信頼性の高い米国 NOVA 社製 7075 アルミチューブセットを採用。アメリカンフレームらしく十分な強度と軽さを両立した太めのパイプ選定と独特な形状のモノステーが目を引きます。
アルミフレームらしからぬしなやかさが特徴で、漕ぎ出しからトップスピードまでは伸びやか、さらにスピードが上がってからも優れた巡航性と高い直進安定性を持っています。タイトコーナーやキャンバー、あるいは距離のあるグラベルまで、高い順応性を発揮します。
フォークはレーススペックでは定番の Enve 社製のカーボンフォークが付属します。前後共に最大で 160 mm のディスクブレーキローターが使用可能です。
Size : XS S M L XL
Color : Red
Price : ¥258,500-
Doppo Racer の開発は、SimWorks Racing Team の CX レースを機材面でサポートするコンセプトからスタートしました。これを実現したのが一人のフレームビルダーとの数奇な出会いです。彼こそが Simple Bicycle の Oscar Camarena。
Cielo by Chris King で溶接トーチを振るっていた手練で、当時は SimWorks USA の立ち上げをサポートしてくれてもいたのです。
その溶接技術を高く買われている彼は、名だたるハンドメイド系バイクブランドからウェルダーとして引っ張りダコ。自身の工房にとどまらず、日々トーチを振りに各所へ飛び回っていた敏腕溶接職人だったのです。
「SimWorks の為にもフレームを作って欲しい!」とリクエストするまでにそう時間は必要ありませんでした。なにせ、当時 SimWorks USA の立ち上げスタッフは、彼の家の一部屋で借り暮らしをしていたのですから。
ひょんなコラボレーションが、ユニークなバイクを紡ぎ上げたという訳です。
製造は、Simple Bicycle 主催の Oscar Camarena に依頼しています。最高の溶接技術は、彼の異名である #thepinchewelder にて確認できるでしょう。均一に波打つビードの美しさには、目をみはるものがあります。