International Women’s MTB Day 2026
– Support People Who Support You –
Text & Photo by Rie Sawada

毎年 NW Trail Sisters が開催している “International Women’s Mountain Bike Day” が、今年も5月2日に Sandy Ridge Trail System で開催されました。
International Women’s MTB Day は、毎年5月の第1土曜日に行われる、International Mountain Bicycling Association(IMBA)が提唱した「女性たちがマウンテンバイクを楽しみ、つながり、お祝いする日」です。
実は私、このイベントの存在を知ってからずっと参加したいと思っていたのですが、雨だったり、SimWorks の California Pop-Up とタイミングが重なったりで、なかなか参加することができませんでした。今年は、ついに SimWorks として関わることができ、とてもうれしかったです。



NW Trail Sisters の Carrie と Mamiko さんから、
「SimWorks としてInternational Women’s MTB Day のイベントに何かサポートしてもらえない?」と声をかけてもらい、私はすぐに「もちろんサポートさせていただきます!」と即答しました。
SimWorks は、コミューターやグラベル、バイクパッキングのイメージを持たれることが多く、カーボンやアルミニウムのマウンテンバイクコミュニティの中では、まだまだ知られていない存在だと感じていたので、「これは SimWorks を知ってもらえる良い機会かもしれない!」とも思いました。
でもそれ以上に、私自身にとってマウンテンバイク(特に自転車でトレイルを走る時間)や自然の中で過ごす時間は、私の人生に大きな影響を与えてくれた大切な存在です。だから、そんな意味のあるコミュニティに SimWorks として関われたことが、本当にうれしかったのです。


私がマウンテンバイクに惹かれた理由
ここポートランド、オレゴンには、NWTA (Northwest Trail Alliance)という、ボランティア主体で活動している非営利のマウンテンバイク団体があります。NWTA は、オレゴン州北西部とワシントン州南西部で、マウンテンバイクトレイルの造成・維持・管理を行いながら、責任あるライディングやトレイルアクセス向上のために活動しています。その中でも私が大好きな Rocky Point Trail は、SimWorks USA オフィス(Chris King 社)から車でたった25分ほど。こんなに近くに、素晴らしい自然とトレイルがある環境に、常に感謝しています。

SimWorks(Chris King Factory)から車で約25分の Rocky Point Trail
8年前にポートランドへ移住し、初めて NWTA が整備しているトレイルを走った時、すぐにここPacific Northwest 地域のマウンテンバイクトレイルを走ることに夢中になりました。
森の中を走る感覚。苔むした木々。土の匂い。澄んだ空気。川の音。
鳥たちの声。時にはフクロウや野生動物に出会うこともあります。
(この地域はマウンテンライオンや熊もいますが私はまだ遭遇してません🤞)


ここオレゴン州、ワシントン州でNWTA が整備しているトレイルは本当に素晴らしいのです。“森林浴 (Shin-Rin-Yoku)” をしながら走るような感覚を味わえるのです。自然の中に身を置くたびに、自然の偉大さや大切さを改めて感じさせられます。
「こんなに気持ちよくて、美しい場所を、誰かが自分の時間と労力を使って作ってくれているんだな」と思うと、ただトレイルを走らせてもらってるだけでなく、「私もNWTAのトレイルに何か貢献したい」と常に思わされるのです。
私自身も何度かトレイルワークのボランティアに参加し、いつものトレイルを整備したり、新しく造ったりしながら、毎回たくさん学ぶことがありました。
SimWorks がある Chris King でも、トレイルビルドリーダーの(そして社長でもある) Kris Bedsaul が中心となって、Rocky Point Trail でトレイルワークデイを開催しています。社員たちも実際に仕事の手を止めてトレイルづくりに参加したり、さらに年に2日、トレイル整備や地域の非営利活動などのボランティアに使える “Paid Volunteer Day” が用意されていたりと、「コミュニティへ還元すること」をとても大切にしている会社です。





Rocky Point で行われた NW Sisters Trail Work Day に参加した時。
女性たちによってデザインされ、造られたトレイル “Fanny’s Yer Aunt” 。
“女性だけ” のコミュニティだからこその安心感
NW Trail Sisters は、NWTA(Northwest Trail Alliance)の中で活動している、女性たちによるコミュニティです。「誰もが安心して参加できること」を大切にしながら活動していて、トレイルワークだけでなく、
・グループライド
・女性によるバイクメンテナンス講座
・バイクパッキングについて学ぶワークショップ
・栄養学ワークショップ
・ライディングスキルレッスン
など、本当にさまざまな活動を定期的に行っています。




私は、NWTA と NW Trail Sisters の両方のボランティアに参加したことがあります。もちろん、どちらも本当に素晴らしいコミュニティです。でも正直に言うと、私は NW Trail Sisters のほうが、もっと自然体でいられました。
男女混合のコミュニティでは、時々ペースの速さに圧倒されたり、輪の中に入るまでに少し勇気が必要だと感じることもありました。でも、女性グループだけの環境では、
「楽しかった!」「また参加したい!」「もっとこの人たちと一緒に学びたい!」
と、とても素直に思えたのです。きっと、同じように感じている女性は少なくないのではないかなと思います。安心してつながれる場所があること。
それは、どんなコミュニティにとっても、とても大切なことだと思います。

Lunch そして、International Women’s MTB Day で
SimWorks がサポートしたのはランチ提供。手作りカレー70食分!
今回、SimWorks がスポンサーとなりイベントにサポートしたのは、お金ではありませんでした。私たち(リエ)が用意したのは、「ランチ提供」。
しかもそのランチは…… 日本のカレーライス!(チキンとヴィーガンの2種類を作りました。)イベント前の3夜に毎晩仕事の後、夜な夜なカレーを2鍋ずつ作っては冷凍し、野菜をシュレッドしまくりました。りんごやにんじん、生姜やにんにくをすって(シュレッド)、愛を込めてカレーを煮込みました。
70人分のカレー作りは大変だけど、できるだけ多くの人に、日本のカレーを味わってもらいたい、楽しんでもらいたい、多くのMTBのレディースたちが私の作ったカレーを食べてくれるんだ〜とちょっとわくわくしながら準備してました。


International Women’s MTB Day の当日朝、参加者たちはそれぞれのレベルやスタイルに合わせて、4つのグループに分かれてライドやトレイルワークを行いました。
- Chill Ride
- Intermediate Ride
- Wrippers Spicy Ride
- Trail Work




初心者の人も、ゆるいライドを楽しみたい人も、もっとチャレンジライドをしたい人も、それぞれグループリーダーがライドをリードし、安心して参加できる雰囲気は最高でした。



カレーライス作りといえば、多くのひとが、子供の頃、学校の野外活動で一番最初に覚えたアウトドアキャンプフードだったと思います。でもアメリカでは、“Japanese Curry” と聞いても、Thai curry や Indian curry との違いがあまり知られていなかったりするので、「みんな本当に食べてくれるかな…?」と不安も少しよぎりました。
でもイベント当日、多くの参加者の女性から直接、
「今日のランチ、実はライドよりイベントで一番楽しみにしてたの!」
「Rie が作るなら食べてみたい!」「フードトラックとかどこかで出してる?」
「初めて食べたけど、すごく美味しかった!」
そんな言葉をたくさんかけてもらえて、本当〜にうれしかったです〜!!
ほとんどの人が、日本のカレーを食べるのは初めてだったそうです。
70人分のカレーをひとりで作るのは、正直かなり大変でしたが、みんなが笑顔で食べてくれて、喜んでくれて、おいしいっ!て聞くたびに「やってよかったな」と思わされるのです。そして、自分自身の自信にもつながりました。
いつもSimWorks イベントでの前夜のケータリングの準備は(手作りおにぎりやそば、ビーガン寿司を出した時も)本当大変だけど、毎回やってよかったと思うのです。)

“Support People Who Support You.”
ライドが始まる前、みんなで大きな円になって集まりました。
その時、Trail Stewardship Director の Nancy Stone が言った言葉が、とても心に残っています。
“Support People Who Support You.”
“Eco System of Love of the Trail.”
まさにその通りだなと思いました。
トレイルを造る人。整備する人。
イベントを企画する人。ライダーを迎える人。
そういう人たちがいるから、私たちはこんな素晴らしい場所を走り、楽しむことができるのです。そして、その人たちをまた別の誰かが支える。
このイベントでは、トレイルへの愛、人への思いやり、そういう気持ちが循環している、とても美しい Ecosystem なコミュニティーだと感じました。

コミュニティは “生きる力” になる
私は8年前、日本からここポートランドへ移住しました。移住して最初の数年間は、本当にたくさんのコミュニティに参加しました。もちろん、「コミュニティなら何でもいい」というわけではありません。大切なのは、自分にとって「ここは居心地がいいな」と思える「つながり」に出会うこと。
安心できる場所。理解し合える場所。刺激をもらえたり、学び合えたりする場所。
私は幸運なことに、そんなコミュニティにいくつか出会うことができて、今でもとても感謝しています。
そして、私の趣味であり人生や生活を多く影響している、自転車やサーフィンを通して強く感じるのは、言葉や文化、人種やバックグラウンドが違っても、人はちゃんとつながれるということです。
初めて会った人でも、同じトレイルを一緒に走るだけで、気づけばもう友達みたいになっている。それって、本当に特別なことだなと思います。

SimWorks がつくっていきたい場所
今、自分がやっていることって、結局は「コミュニティをつくること」なんだな、と、今回 International Women’s MTB Day に参加して、改めて感じました。
それは大人数でなくてよくて、安心できて、自由で、刺激をもらえて、お互いに学び合える場所。誰かが困っていたら、自然と助け合える場所。
そんな空間を、自分のできる範囲で、少しずつでもつくっていけたらいいなと思っています。より良く生きていくためには、「誰とつながるか」、そして「どうつながるか」を大切に考えていくことが必要なんじゃないかなと思います。
そして SimWorks もまた、そんなふうに “安心してつながれる場所” のひとつであり続けられたらうれしいです。
改めて、International Women’s MTB Day に関わってくれたみなさん、そしていつも SimWorks に関わってくださっているみなさん、本当にありがとうございます。
やっぱり、女性だけで作るパワーってなぜか格別にすごいと思うんです。
NWTAでは、「Dig Days(トレイル整備活動)」、「初心者向けライド」、「シャトルライド」など、初心者やお子様を含むどなたでも参加できる週末イベントを定期的に開催しています。ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください!











