Rouleur issue 59

JAN ULLRICH
 ヤンは笑った、爆発とも言えるぐらいものすごい大声で。だれもヤン・ウルリッヒがこんな風に笑うとは思わなかったろう。その笑い方は山岳コースをシッティングで登るレーサーのものではない。リシャール・ヴィランクかヴィンチェンツォ・ニバリか、その笑いはアタック中のレーサーのものだ。
 ゼルデンへのライド。私はヤン・ウルリッヒの後ろを走ることについて考えていた。彼の絶え間ないペダリング、速い、馬鹿みたいに揺るぎがない。
 彼の周囲にはなにか静けさのようなものが漂っていた。ランス・アームストロングの時にあったのは神経過敏なエネルギーだった。私はランスが次に何をするのか見当がつかない。ヤンはただそこにいる。私が何かするのを待っている。

ヤン:”明日また会うだろ、トレーニングコースを走るのついてくるかい?”
モーテン:”どうだろう、僕が?君とかい?”
“もし来るならボトルを持って来なよ、暑くなるから”
“わかった、持っていくよ。…ちょっといいかな?ヤン”
“なんだい”
“…なんでもない”

以前にランス・アームストロングの現在を取材したルーラーの名物コンビ、モーテン&ヤーコブはオーストリアへ。そこはスキャンダラスなドーピング事件でドイツを追われたヤン・ウルリッヒが家族と暮らし、友人とトレーニングをし、レースを走りファンと過ごす場所でした。

CANVASSING OPINION
“絵のインスピレーションはサイクルスポーツへの無条件的な愛からくるものです。”
アーチスト、ジェフ・パーが描くコッピのジャージ、ジロ・デ・イタリアなど6枚の絵には秘密のイメージが隠されているという。できるだけじっくり見てみてください。

EUROPCAR: JOY RIDE
スポンサーの撤退、チーム存亡の危機からジャン=ルネ・ベルノードーのチームユーロップカーは最後の最後でその命を永らえた。文無しの崖っぷちでスター選手は離脱、それでも愛されるフランスのチームの舞台裏とベルノードーボーイズたちの15年。

GERAINT THOMAS
ジュニア版パリ・ルーベでの優勝からトラックレーサーとしてロンドン五輪など数々の勝利、ロードレースへの転向とその後の着実なステップ。”ロードレースは今とても上手く行き始めている、もう数年早くロードに転向していればもっと良くなっていたかもしれないがそれでも転向することはなかっただろう” 
ゲラント・トーマスは大きなタイトル宣言をするようなタイプではないが次のツールでの活躍は確実に彼の考えの中に忍び込んできている。

FALLING LEAVES
1905年の第一回以来カメレオンのようにその日時や場所・コースを変えてきたワンデイクラシック、イル・ロンバルディアはこの7年イタリア人の勝利がないレースだった。2015年のロンバルディアでは”Finalmente Nibali, finalmente Italia”のアナウンスが響いた。スタッカートでリズムを刻むヴィンチェンツォ・ニバリの猛烈なアタックが決まった枯葉のレース、イル・ロンバルディア。

DRIVING SCHOOL
編集長イアンからの電話”ポール、君車の運転は好きかい?”UCIによるひどく退屈なドライビングスクールへ赴くことになった小説家ポール・マウンダーによる手記。1987年フランドルでのイエスパー・スキビー、2011年ツールドフランスでのジョニー・ホーヘルラント、そして2015フランドルでのジェシー・サージェントとセバスチャン・シャバネル、それぞれの事故が起こった背景にあるものとは。”真の変化は今すぐ必要だろう、でもそれはルールブックを作ることでもパワーポイントのプレゼンを作ることでもない”そしてUCIから届いた運転許可証の行き先は…。

TOUR OF CALIFORNIA
スタインベックの”怒りの葡萄”でジョード一家が目指したカルフォルニアをオーストラリアのチームドラパックが目指すツアーオブカルフォルニア。チームのスポルティフディレクター、トム・ソウザムのレポート。たくさんのレースがあるヨーロッパを出てまでカルフォルニアを目指す理由とは。カヴェンディッシュ、サガンというビッグネーム・ビッグチームに負けない活躍を見せたドラパック。歴史あるヨーロッパが失ったものと新興するアメリカにある新たなサイクルレースの姿。

SPEC & PHOTO

Cover :Jan Ullrich
Editor :Ian Cleverly
Language :English
Size :20.9 x 25.9cm
Paperback
Price :¥1,800

ROULEUR MAGAZINE ISSUE59

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