Rouleur issue 58

SVEN NYS
 ”今シーズンのシクロクロスシーンはこれまでと大きく異なる立ち位置にあるに違いない。それはこの18年で初めてスヴェン・ネイスという名のベルギー人がスタートグリッドの最前列につかないであろうこと、長く際立ったレースキャリア全てにわたるそのスタイル、その優美さ、他のどのレーサーも近づくことができない多くの愛情を集めるバール(フランドル地方の村)から来たその男がいつものレースのように1時間にわたって、さらに1ラップを追加してレースを支配することがないであろうこと。
 彼の勝利の記録は驚嘆に値するのだが彼のレース能力、その勝利と冬の期間のみのシーズンとみるともどうも釣り合わない。かつてのロードレース世界チャンピオン、ハニー・クイパーが「勝つよりもさらに敗けるものだ」とこのRouleur 58のどこかで述べているがシクロクロスにおいては、そしてその名前がスヴェン・ネイスという場合には当てはまらない。”

Ian Cleverly

 ”ネイスはギアーをシフトチェンジし、相手の選手も同じくシフトチェンジしている。私は砂のせいでそのカリカリという音が聞こえなかった。その選手は相当怒っていて何か不愉快なことをフラマン語で叫んでいる。私はビデオカメラを持っていればよかったと思う。そのレースは最高にエキサイティングなものではなかったけれどこの写真の瞬間はこのレースから引き出されたものだ。”

Ballint Hamvas 2014年スーパープレステージ第3戦ロッデルヴォールデ

 

Hennie Kuiper
 ”160kmを走りハニー・クイパーのフロントウィールはレースの一番前。あと40kmを残しメイン集団はフランチェスコ・モゼール、フレディ・マルテンス、シーズ・プリエムを含んでいたが新興勢力の英語話者たちはユーロピアンの動きに夢中だった。一人逃げた男を追ってスピードを上げ3分のリードを24秒まで詰めたが既に遅かった。”
オリンピックに世界選手権、パリールーベをはじめとするクラシックレースでの数々の勝利、ハニー・クイパーはラッキーマンか非情なフィニッシャーか。上述の1972年ミュンヘンオリンピックロードレースや1983年のパリ・ルーベなどのレースの内側から彼のやり方を見ることができる。

Four Seasons
 ”エディにとっては、レースとはおよそ待つことだった。彼はアタックの瞬間まで待たなければならなかったし彼はどっちつかずで動きのある状態が好きではなかった。子供がずっと離さないゼンマイ仕掛けのおもちゃのように、エディはとにかくずっと走っている方がよかった。
 待て、レースがロンスに差し掛かる頃彼は自分に言い聞かせた、とにかく待て。プロトンにくっついて回るような日ではなかったが、体が冷えてきて背中の痛みもいつもは相当長い距離でのトレーニングでしか感じないような痛みにまで強くなっていた。雪も今は激しい。イタリア人が何人かレースディレクターにステージを中止するよう求めている。くだらない。海岸へ向かえば晴れるなんてどんな馬鹿でもわかってるだろう。”

小説家ポール・マウンダーが描くエディ・メルクス1970年ツアーオブベルギーでのアタック、エディの子供時代と若き父親、親と子の教訓を深く思う。

Outsiders
ライクラ素材になるずっと前、全てのレーサーは愛情あふれる作り、そして手洗いのウールジャージをシーズンを通して着ていた。全てのシミには語られるべき逸話が眠っている。イタリアのサイクリングの黄金時代を背景にこの特集でフォーカスするのは数少ないチャンピオンではなく、コッピのジャージを作ったエルダ・デマルキやメルクスと同時代のイタリアントラックチャンプ、ジュゼッペ・ロソレンといったロードレースの歴史に埋もれた才能たち。

The Enemy Within
 ”私に必要だったのはシンプルな二つのこと、たくさん自転車に乗ってほんの少し食べる。それは少々行き過ぎていた、最も軽い時の私の体重は54kg。その頃には1日に最低5回は体重を計っていた・・・チームのトップとして走りそして間もなくそこから落とされる、もしそんな機会があったなら私はそうしていた。”
プロトンにはびこっている摂食障害とメンタルヘルスの問題は未だ適切に診断されることは少ない。以前のU23英国ナショナルチャンプ、ベン・グリーンウッドによる警句。

Adidas
1972年のルディ・アルタグ、1978年のエディ・メルクス・コンペティション、1985スペシャルシクロクロス、1992エディ・メルクスプロetc…1920年代に始まったアディダスの1949年から始まったサイクリングシューズの歴史を訪ねる。”ただ歴史を掘り下げるだけではない、このアーカイブはこの先の、新しいプロダクトを作るという未来の一部だ”

The Artist
少年時代にストリートグラフィティと自転車を始めたダリオ・カタルド。”ピカソ”と呼ばれる彼のペン先から溢れだすアートの才能と、ヴィンチェンツォ・ニバリやファビオ・アルのドメスティークとしてのすぐれた力量をもつ”アーティスト”が語るドメスティークとは。彼が悔やむ2014年ジロデイタリア16ステージ、ステルヴィオ峠での秀逸な独走の写真も。

SPEC & PHOTO

Cover :Coppi Jersey
Editor :Ian Cleverly
Language :English
Size :20.9 x 25.9cm
Paperback
Price :¥1,800

ROULEUR MAGAZINE ISSUE58

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