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2016/3/23

[Bike 伊豆 between you and me] CSC Classic 2016 参戦の記。

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河津桜は散り、ワサビの花が咲き、伊豆に春が訪れました。

そして伊豆の春と言うとCSC Classic

かつてJシリーズと呼ばれ現在はCoupe du Japon MTBと名を変えた、日本最高峰のMTBシリーズの前哨戦と位置づけされているレースであり、シリーズ開幕前の最終調整であったり、単にマウンテンバイクを楽しむことであったりと、CSC クラシックはあらゆるレベルのライダーにとって、とても待ち遠しいものとなってるんだなと最近では感じています。

クラス別で異なる規定周回数で競うXCOを午前の部で、3時間の耐久レースを午後と二部構成で行われ、MTB全日本選手権も過去に二回開かれた伊豆サイクルスポーツセンターの常設コースがその舞台となります。

 

冬期にシクロクロスをやっていないぼくとしては、秋以来のレースであり、このCSC Classicこそが毎年の開幕戦です。

年間を通して個人的な最大の目標は、王滝のシングルスピード100kmなのですが、開幕戦で良い波をキャッチして勢いを付ける必要があり、言ってしまうのなら、課題を見つけたとか、勉強になったとか、レース後にそういう言葉を吐きたくないのです。

そこには課題とか勉強の為に走るのではなく、望む結果の為だけに走ると決めているのです。

 

会場の伊豆サイクルスポーツセンターは我が家から車で30分掛からないので、普段よりもずっとゆっくりと支度をし、うっすらと朝日を遮る雲を薄目で見上げながら車に乗り込み、不意に柄にもなくIf God Will Send His Angels♪ を聴こうと思い、しかしその曲が使われた映画 City Of Angels の結末では、これから自転車に乗るという立場のぼくにとっては、不吉なイメージを抱かせるものではありましたが、あゝ神様、天使くださいと願わずにはいられなかったので、己の感情に従ってリピートリピートで30分のドライブに向かいました。

到着すると、うっすらと朝日を遮っていたはずの雲は高度を下げ厚みを増し、地表の温度を吸い上げる代わりに、春の訪れを洗い流してしまうかのような雨を落としました。

春のドライコンディション用のウキウキするような軽装で来てしまい、一旦帰宅しようか迷うのですが、冬の間に顔を合せなかった知人友人達と戯れる間に機を逸してしまいました。

寒さに震えていましたが、午前のXCOの観戦に震え、逆にその震えは熱を呼ぶこととなりました。

 

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ここで一度おさらい。

搭乗機のSeven Cycles Sola Sについて。

ストレートゲージのチタンチューブで組まれたフレームで、Seven Cyclesの能書きにbomb proof(ボム・プルーフ)と記されるほどの耐久性です。

直線舗装路の下りでは、かつて乗っていたバイクよりも速く、特にダートの下りでは確実にタイム差として違いが表れました。

個人が思うに、登坂については機材の性能よりも、体のコンディションの方が大きく影響するのですが、下りについては体調の影響はあまり大きくありません。

故に足りないスキルを補ってくれる機材がここに必要となるのです。

ぼくにとってはSeven Sola Sが現状での最高機材になります。

頑丈であるという点も含めて。

 

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さて、いよいよ3時間耐久レースの招集が始まります。

シングルスピードは往々にして最後尾スタートになります。w

シングルスピードソロ男子のエントリーは6名?くらい。

今回は人数が少ないのですが、それでもエリートレーサー2名に、昨年の2位の選手も。

シングルスピード・トリオが3チームに、シングルスピードソロ女子!が1人。

合わせると結構いますね、酔狂な人たちが。w

 

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スタート後、舗装路~芝生~根っこのある土と路面をすこしずつ変えながら、そして長い登りに突入していきます。

1周目は道幅が狭くなると渋滞で止まってしまうことになるので、1人でも多くパスしていきたいところではありますが、スロースターターのぼくは無理せずにゆっくりと心拍数を上げていきます。

横目にスルスルと駆け上がっていくシングルスピードの選手が2人。

シムワークス・ディーラーであるたぬき小屋様を営む双子のお二人です。

シングルスピードにエントリーしているエリートレーサー2名とは彼らのことで、めちゃくちゃ手ごわいことは承知していました。

とりあえず彼らを見送り、心肺に火が灯るまで坦々と回していきます。

 

3周目を過ぎてから身体を血液が巡るスピードが落ち着き出すのを感じ、登りで踏み平地で休み、下りはライン取りの最適解を見抜きながら丁寧に。

コースのバックストレートは緩やかな下り基調ですが、ところどころルーズな路面にスリップダウン。。。

前走者をパスするためにかなり回したところだったので、思いっきり吹っ飛びました。w

立ち上がるとバイクは数メートル後方でしたから。w

しかしなぜか体は完全無欠の無傷で、一呼吸整えてから再開。

ジャージ汚してしまい、申し訳ありません。w

 

 

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たぬき小屋様のお二人は時々ピットインしていることを確認。

ぼくはピットインせずに距離を稼ぐことを選びました。

一時は半周以上のリードを与えてしまうのですが、後半の強さはぼくに分があると信じ、焦って無駄に踏むことなく回し続けました。

 

彼らがピットインしている間にどうやらぼくが先頭に立ったらしく、パスしたという実感のないまま追われ逃げる立場になりました。

レースも半分を過ぎたころ、はい来ましたよ、痙攣が。

辛い・・・・。

芝生の登り重すぎる・・・・。

この登りは天国へと続いているのではないだろうか・・・・。

変速欲しい・・・・。

もう絶え間なく毛穴からネガティブ・エッセンスが噴き出してきます。

時間ばかり気になり、早く終わりたいと願う頃、色々な方が声を掛けてくれました。

「シングル凄いですね!」、「トルクフル!」、「変態!」、など。

あとよくあるのが、無言のままコグを二度見する方。w

そういうのもっとください!

 

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最後の30分はやはり途轍もなく長く感じました。

登っても汗をかくこともないほど気温は下がり、ぼくは顔に跳ね上がる泥に紛れながら、半分泣いていたかもしれません。

ちょー辛いのです。w

 

しかし、今回は最後まで踏み切りました。

特に最後の一周はパないやつ出たと思っています。

「ドーラ! エンジンが燃えちゃうよ!」

「泣き言なんか聞きたくないね。 何とかしな! 雲から出るよ!」

とドーラとじっちゃんのやりとりが心の奥で響きました。

最後に無理したせいか、爪の先まで筋肉痛です。

 

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でも最終的にたぬき小屋のお二人の猛追を振り切り、ポディウムの真ん中の一番眺めが良いところを頂戴致しました!

久しぶりの優勝!

2016年は幸先の良いものとなりました。

最大の目標である王滝に繋がる大きな波をキャッチできたと思っています。

申し訳ありませんが、調子に乗らせてください!w

 

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そして新しいシューズカバーを手に入れました。(泣)

泥だらけで帰宅したのでこっぴどく叱られたのですが、優勝してきて最高に嬉しいぼくにはまるで効きません。w

 

伊豆の春の風物詩となったCSC Classic、年々盛り上がりが増しています。

伊豆CSCは東京オリンピックの自転車競技会場となる予定で、工期未定の工事期間に突入しますが、時期未定ではありますが来年もCSC Classicを開催するとのことです。

来年はコースも大きく変わっての開催となるのかもしれませんね。

 

主催・運営の方々を始め、このイベントに携わった全ての皆様、お疲れ様でした。

そしてありがとうございました。

 

最後に、個人的に獲得したいタイトルとは別にもう一つ野望があります。

サイクリングの世界をべつに速くなくて、かっこつけても不自然ではない趣味にしたいと思っています。

格好から入ることを白い目で見られがちですが、それこそが裾野の広がりを妨げている一因でもあると思っています。

常々申しているのですが、ぼくにとっては見た目とは性能なのです。

シングルスピードに乗り始めたのも見た目のかっこよさからです。

皆様、気張ってかっこつけていきましょう!

 

 

text : Hiroki Ebiko / SimWorks XC Racing [Blog] [Instagram]