2019/6/23
【SimWorks XC Racing】雨のち晴れ。〜SDA王滝〜

Text by Aya Akamatsu / Photo by Yusuke Yamagishi , Aya Akamatsu

今まで出たレースの中で最も過酷だったかもしれない。
それほど王滝はシクロクロスやMTBレースとはまた違った感覚だった。

今までシクロクロスに注力していたこともあって、マウンテンバイクを始めるタイミングをなかなか見つけることができなかったのだが、ようやくこの春から SimWorks XC Racing としてMTBにも挑戦を開始、ライドにも何度か行ったのだが難しいと思う部分がまだまだ多くあるからこそ、面白く、これから探求しがいがあると思うと楽しみでしょうがない。

王滝(通称SDA王滝は、普段は立入禁止の王滝村の国有林の林道を100kmもつなぐ国内唯一のワンウェイレース)に興味を持ったのはいつからか忘れてしまったが、SimWorks XC Racingとして最初に参戦したCSC Classic 2019でのエビコさんの漕ぎを目の当たりにしたことで、私の中でMTBへの熱量が一気に加速し王滝の100kmに出たい、そんな気持ちへと高まったことは言うまでもない。

またシクロクロスの元全日本チャンピンで、良きライバルである宮内さんが出ていたことも影響されたというのはここだけのお話…。(おそらくライバルということは私が勝手に思っているだけかもしれませんが。)

かといってどちらかというとマラソンレースは苦手な方であるので、今回は自分の限界に挑むという意味もある。何にせよ新しいことを始めるというのは、いつだってワクワクする。

あっという間に本番を迎えた王滝のレース前日は会場周辺の王滝村をライド。山々に囲まれ、時折見せる木漏れ日が美しく、思わず時間を忘れてしまいそうになる。コースの一部を下見がてら軽めに試走すると言いながらも、みんなと走るとついつい頑張ってしまいそれなり疲れてしまったが、明日のことを思うとちょうど良いウォーミングアップとなった。

そして迎えたレース当日は午前3時起床、暗闇の中で身支度やら食事やらバタバタ準備をしていたらスタート時間が迫る。走る前に皆とお互いの無事を祈るように会話を交わし、いよいよ長い長い戦いが始まったのだ。

今回のレースバイクは、王滝に合わせて Shin・服部製作所 で製作したDoppo MTBレーサーで参加。 私も一緒にこのスペシャルバイクの製作に携わったわけなのだが、そこを加味せずとも、とても乗り心地が良く、カラーリングを含めすぐにお気に入りの一台となった。

普段乗っている真っ赤なDoppo Racerとはガラリと印象が変わって、私も赤松から “青松” へ。

ただ 2,3日ほど前に組みあがったばかりのバイクはしっかりとポジションが出ておらず、レース序盤早々に腕、肩、腰が痛くなり、ポジションがいかに重要であるのか改めて痛感、あまりにもきつかったため、止まってサドルを調整したいという気持ちと葛藤すること一時間、限界を越える前になんとかせねばならないと渋々サドルから降り、後ろにつけていた アウターシェルのロールトップ サドルバッグ からシリカの工具を出してサドルをあげることにした。

ついでに補給を取りながら気持ちを落ち着かせると、後ろを走っていたカントクと遭遇、少し会話を交わしながらも先を急がねばと再び走り始めた。

1時間ごとに取った補給は、補給食入れとして手元につけていたアウターシェルの ステム キャディー が大いに役立ってくれて、心が折れそうな時に用意していたごほうび食が完走へのモチベーションにも繋がった。

レース中、シクロクロスでシムワークスを知ってくださっている多くの人から、「シムワークス、ガンバレ! 応援してます!」とありがたいことに何度も声をかけていただき、私の走る気力を奮いたたせた。

後半は上りでくる腰の痛みと、下りで揺さぶられ続けた胃が限界を超え、とにかく一刻も早くゴールしたい、その思いだけでペダルを回し続けた。

ゴール後はしばらくは放心状態で何もする気が起きなった。過酷さゆえにもう出るもんかと思う反面、女子総合2位という結果に悔しさがこみ上げる。

女子で一緒に参加して20代の年代別で優勝したのんちゃんはスレートで出ていたけど、次はMTBで出たいと、さすがにスタミナのある彼女でさえそんな言葉を漏らしていた。

2週間後、日付を間違えて渡されていなかった準優勝トロフィーが自宅に送られてきた。次はこれよりも大きいトロフィーを貰おう、今はそんな思いに駆られている。

今回の王滝は一緒に参加とならなったものの、事前に色んなアドバイスをしてくださったエビコさんは秋に向けて調整中とのことなので期待したい。

そしてシングルスピードで出たギシさん、次は安全巡航、落車なしの6時間切りをお願いします!

そしてこの王滝で一番驚かされたことは、唯一シングルスピードで出ていた女子ライダーが、ギアードの女子たちの誰よりも速かったということ。 もちろん私も敵わなかったわけだが、今度はシングルスピードにも興味をそそられてしまって、まずはシクロクロスからシングルスピードで出てみようかなと、そんなことを感じるきっかけになった王滝は、飽きるまで出続けたいと思うレースの一つになった。

FrameSIMWORKSDoppo MTB(ProtoType)
ForkROCK SHOXSid 2020
HeadSetCHRIS KINGInset7
GroupSetSRAMGX Eagle
BrakeSRAMLevel TL
HandleSIMWORKS BY SEVENTi Little Nick Bar
StemSIMWORKS BY NITTORhonda
HubCHRIS KINGISO B Hub
RimVELOCITYBlunt SS
TireWTBRanger 29×2.25″
SeatPostSIMWORKS BY NITTOBeatnik
SaddleWTBSilverado Pro
Handle Bar BagOUTER SHELLStem Caddy
Saddle BagOUTER SHELLRolltop Saddlebag

9月に開催される秋の王滝は、120kmに挑戦するか…もしくは100kmで1位を目指すか…すでにエントリーも始まっているので悩むところだが、これを読んで、少しでも参加してみたいという方がいてくれたら嬉しい。

そんなわけで私のMTBの挑戦はこれからも続きますが、SimWorks XC Racing共々応援どうぞよろしくお願いします!

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