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2018/8/13

【SEVEN CYCLES】How to build a great custom bike.

Text by SEVEN CYCLES / Translated by SimWorks

どうしたら最高のカスタムバイクを構築することができるのでしょう?

 
マジシャンは決して種明かしをすることはありませんが、セブンはマジシャンではなくカスタムバイクビルダーですから、私たちはカスタムバイクの製造について、それをどうやって行っているのかオープンにする必要があると思っています。 セブンは今回のブログで製造における各ステップの概要を細かく説明し、ライダーにそれらを理解してもらい、最高の自転車の製造に興味を持ってもらう為のお手伝いをしたいと思います。

ステップ1 : まずは自己紹介を簡単にしますと、私たちセブンのスタッフは全員サイクリストです。 そんなの当たり前じゃないかと一般的な自転車愛好家たちは思うかもしれませんが、実際に製造の現場を覗いてみるとタダのエンジニアであったり、タダ生活のためにこの世界で働いているというだけの人は決して少なくありません。 私たちは、ライドの経験値をベースにしなければ、素晴らしいバイクの製造方法を構築する事はできないと今までもこれからも断言しています。 セブンファミリーは一般的なサイクリング、ロードレース、ランドヌール、サイクロクロス・ジャンキー、コミューターバイク愛好家、マウンテンバイカー、シングルスピード、グラベル愛好家、タンデムチームなどのとても幅広い、多様性に富んだサイクリストで構成されています。 これらの愛好家たちの持つ経験値は、より素晴らしい自転車を製造するにあたりとても大切な助けとなるのです。

ステップ2 : セブン・バイシクルの製造コアチームは21年間、1台ずつ丁寧にバイクを作り続けていますが、彼らがセブンを創業する10年も前から自転車の製造に携わっていたことも加えておきます。 セブンはとにかく自転車製造、その文字通り、この1つのことを人生の大半に費やしてきています。 そして毎日のようにその製造の方法、工法、材料などすべての製造に関わり合いのあることを、より良いものにするために毎日勉強してきました。

ステップ3 : セブンは科学的根拠と蓄積されたデータに忠実に従います。 そして自転車にはロマンスがたくさんあります。 人々は工芸についても話し出したりもします。 工芸品という言葉を決して軽くは見ている訳ではありませんが、説明としてその言葉を使うことにセブンはすこし躊躇します。 まず自転車製造において大切なこととは材料を正しく理解して、そして正しく扱うことです。 セブンは今までの長い時間、冶金学の研究を重ねました。 その材料と製造のプロセスを細かく分析し、1000種類以上の異なる方法を試してカスタムバイク・ビルディングの工程を最適化したのです。 また今でも毎日データを収集しています。 3万人以上のサイクリストたちから得た、ライディング・エクスペリエンスや製造現場から収集されるデータはわたしたちの研究をより深め、またその活発な情報がセブンの仕事、そして作り上げる自転車をより高度なものへと導いていきます。

ステップ4 : セブンはわたしたちのフレームに跨るライダーたちの声に耳をしっかりと傾けます。 彼らはワールドカップ・レベルからストリートライダーまで多種多様であり、彼らとのインタビューを体系化し、彼らが望む自転車と呼ばれる乗り物のすべての側面を理解しているつもりです。 セブンは決してマスプロダクションの製造現場のような自転車の製造法は取りません。 我々はそれらとは全く反対からのアプローチ、それは使い手の夢や希望に基づいて自転車細部の設計が行われるということです。 そして自転車店もサイクリストたちのための自転車を作ると宣言するのであるならば、ほんとうの意味でのカスタム・バイクを正しく理解しておくべきですし、本当に必要なものは何かを理解していることが大切なのです。

ステップ5 : セブンはチューブの切断を始めるより前、つまりはマシニング作業以上にたくさんのエネルギーを設計することに注入します。 デザインが始められる瞬間とは、ライダーが自転車店に新しいバイクについて話し始める瞬間であるとも言えます。 身体測定が行われた後、好みについてや将来について、柔軟性と身体的傷害についてなどのインタビューの後に、そのデータがセブンに届けられ、設計チームはもとより、セブンが構築したCADソフトウェアでそれらデータを解析/熟考し、その1台のためのチュービングを選定した上で、自転車店へはじめての設計図を送り返します。 その後ライダーおよび自転車店との熟考を重ね、修正と提案を何度か繰り返し、隅々まで考え抜かれたスペックシートの完成をもって、ファイナル・デザインが完成されます。 これらのプロセスすべてがデザイニングであり、最も重要なパートと呼べるでしょう。 つまりは素晴らしいデザインがなければ素晴らしいバイクを作ることはできないのです。

ステップ6 : セブンは自分たちでできる限りのすべてをカスタマイズします。 セブンでは、サブ・アセンブリと呼ばれる前仕事的な作業は一切なく、効率性に基づいた、一括生産で多くのものを作る”バッチ”と呼ばれる工程作業は一切行っていません。 オーダーしていただいた各ライダーのために、セブンは最も”生(き)”の状態の材料を切り出すことからその作業が開始されます。(事前切断されたり、事前にバテット加工をしてあるチューブは決して使用しないということです) そして各オーダーのためにチュービングを一本ずつを切り出し、必要であればバテット加工を行い、セブンオリジナルのドロップアウト、そしてフォークを用いて自転車を作り上げていきます。 付け加えてセブンは、オリジナルのシートカラー、カーボンファイバーチュービング、オリジナルのレーザーカット・ヘッドバッジ等も備えています。 こうして私たちはできる限り、より深く深く掘り下げていくことで、個人の要求に隅々まで応えたフレーム制作を実現しているのです。

 
ステップ7 : ハードな部分を要望通りハードにします。 これはひとつの冗談ですが、でも真実です。 ライダーが望むものに正確に応える為に、時には不可能と思われるものにも妥協せずに挑戦します。 もちろんその要望にはフラストレーションを感じることもあります。 もっと簡単な道もあるはずだと思ったりもするのです。 しかしながら、ライダーのベストアイデアを常に追いかけていく意欲的な姿勢を貫くことが、私たちにできる「正しいこと」なのです。 結局のところ、このベストアイデアこそが彼らがどうしてセブンにたどり着いたかという理由だということを知っているからです。

ステップ8 : セブンは世界各地の素晴らしい自転車店と提携しています。 すべての自転車ビルダーには組み上げるためのライダーが必要なのですが、セブンでは自転車をローカルで購入してもらうこと、そして、それらの自転車店がセブンにとって経験豊かな目と耳になっていってもらうことが、先に述べたようにとても重要であると考えているからです。 セブンにとって各地域の自転車店からの声は貴重であり、そして常に感動的なのです。

以上があなたにとって最高のカスタムバイクを作り上げる方法です。 実際のところ、これらをマネしようとする人はとても少ないということをセブンは知っていますので、このトリックの種明かしをしても一向に構わないのです。 もちろん、このような方法論での製造は大変な作業で、コストも時間もかかります。 でも多くのみなさんがバイクを愛している世界があるのであれば、これは最高の仕事の一つであると言っても過言ではないのです。
 


現在のセブンの納期 : 未塗装 – 6週間 / 要塗装 – 9週間

(セブンが発行するスペックシートにサインをしていただいてからの納期目標です。)

  

 
セブンは上記のようなすべての要望を可能とするカスタム・フレームを、年間に約1700本作っている世界最大のカスタム・フレームメーカーになります。 そして一般的なカスタムの要素以上を含めたフレームを、お客様の欲する目線で正しく作り上げていくとともに、その納期に対してもできるだけ短縮させるための努力を日々努めています。
 

これからもなるべく皆様に正しくセブンからの情報が伝わるようにブロギングに努めていきますので、ぜひシムワークス・ブログのフォローをよろしくお願いいたします。
 

セブンサイクルのご用命はお近くのシムワークス販売店までお気軽におたずねくださいませ。