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2014/4/4

-Friday Selection- Cal Days5

Cal Days5 / Strawfoot

 

TEXT : SHINYA TANAKA
PHOTO : RIE SAWADA

 

僕はアーティチョークが大好物なのである。

 

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ほぼ食べる所のない葉っぱの裏側を歯で剥がす瞬間や、最後の最後にようやく出て来る芯にむしゃぶりつく感じとか。食べたことのない人には説明がとても難しいんだけどその存在自体がとてもユニークで、かつとても気品がある様に思うのだ。そしてノーキャルにあるサリーナスという街は世界有数のアーティチョーク生産量を誇っているので、アーティチョークはぜひキャリフォルニアに遊びに来たら食べてみるといいと思う。きっとわかってくれる人もいると思うから。でもってこの枕は今日の話とは無関係になってしまうかもしれなのだが、きっと諸処の豊かさや想像力が生まれるちからって言うのは、こんなちっぽけな感動の積み上げからどーんっていきなり栄え出したりするのかもしれないなんてとも思うのだから。

 

そしてやはり話は変わるがStrawfootという素敵なメーカーがある。とても豊かで繊細な感性とその技術をしっかりと自分のものにし、そして作り上げるということに対し明確なゴールを持ったサンタクルズに住む職人ギャレットが始めたハンドメイドバックメーカーで、さらにその素敵さのパーセンテージを上げるのは彼がとんでもなく本物の自転車乗りであるっていうことも含めてなのだが。

 

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HunterCycleを三台所有するのだが、今日は探索用のDISC-CXでやって来た。

 

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ほぼ週のうち2〜3日は山の下から自走で上がって来ては
リックや僕らと無駄話をしながら走るのが常。

 

もともと自転車屋でバイトをしていたくらいの自転車好きなのだが、その現場で自らの手を使っていくうちに、より自分が好きなモノ、自分で出来ること、そしてそれらを形づくり上げて、そしてどうサバイブしていけるのだろうかを探し求めた結果、現在のカバン作りにたどり着いたのだと彼は言う。さらには彼はまだ20代の若者であり、妻がいて子供が生まれたばかりでもある。そしてその節々の会話からは彼の強さと優しさと賢さが顕著に溢れ出して来るのが分かったとき、僕はもう一緒に仕事をしたくてたまらなくなったのだった。そしてなぜかアンティチョークと彼はかぶるものが多いともふと思った。

 

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工場は”市”が古い倉庫を間仕切りし、
職人やアーティストたちに安価で貸し与えられている。
とても素敵なシステムだと思う。

 

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リックとギャレットはとても”うま”が合うらしく、モノのあれこれについてを自転車に乗っている時でも、街で出会った時でもいつも話し始める。リックいわく、往々にして彼に自転車のオーダーをしてくれた人たちとオーダーの進行最中に色々と話をしていくうちにそれぞれの素性が分かり、そして最終的に友達になることがとても多いそうだ。そしてまた一緒に違う形でプロジェクトを行なうのがとても楽しいとも言う。それはPorcelain Rocketのスコットもしかり、Randi Joもしかり。しかもその誰もがモノ作りに関しての考え方がとても似ているので結局は僕らとも仕事をすることにもなる。それは摩訶不思議というよりは何処かで誰かに仕組まれている感じでもあるのだが、良縁に違いないと僕は信じている。そして今回もStrawfootとSimWorksとの新プロジェクトについてもしっかりと話をして来たので、近々皆様にもご案内出来るはずなので今しばらくお待ちくださいませ。

 

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そして一日の最後はStrawfootの工場の横にある
SC Mountain Brewing Companyにて待ち会わせ。
仕事明けにビールを飲むのは世界共通言語。酒は飲めたほうが良いに決まってる。

 

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個人的には、いやみんなここのはPaleAleが一番好きらしい。

 

そして彼らはサンタクルズに残り仕事。
僕らはと言えば明日の朝一の飛行機に乗り、一路はるばる目指すはイーストコース。
ノースキャロライナ、シャーロットはまだ見ぬ国のひとつ。
どんな人たちがそこでは待つのだろうか。
それにしても朝2時半に起きて夜の7時に到着だなんて、
大き過ぎるぜこの国は。。。

 

 

NAHBS Daysにまだまだ続きます。