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2016/3/15

Cielo New Concept Bike “BASE RACER” Coming Up!

先日のシムワークスUSツアーの折、我々が出展させていただいたNAHBS(ナーブス)。

意欲的な新製品を発表していたのは、当然シムワークスだけではなく、今年40周年を迎えたクリス・キング社も例外ではありませんでした。
ナーブスと言えば毎年、クリスキング社がすべての工程におき自社工場にて責任製造を行うCielo(シエロ)の新製品を発表する場ともなっており、今年のサクラメントの会場においてもとても魅力的な新製品が発表されました。

Cielo BaseRacer
Cielo “New” BaceRacer
 
まずはシエロですが、世界的なビック・ムーブメントになりつつグラベル・ロードに対して、満を持して発表された新型フレームが今日ご紹介する “BaceRacer (ベース・レーサー)” となります。
クリス・キングが40年前から持ち続けていたシエロの世界観とともに、現状における最高を提案するためのスペックを丁寧に織り込み、さらには多くの新しい取り組みを含んで構成されたこのベース・レーサーは、その名の通りこれからのスポーツ・サイクリングの新たな道を切り開く土台として、またこれからもずっと走り続けるであろうサイクリストのために指し示された道標となるべく生み出されました。

Cielo BaseRacer 2
Cielo “New” BaseRacer
 
特徴を上げていきますと、まず目につくのは新型のテイーパード・シェイプを採用したSOLID社製のヘッドチューブ。 上ワン34mm、下ワン44mmを採用し、他社製のものよりも軽量でありながらも十分なほどの剛性を確保しています。

Cielo BaseRacer rear end
Cielo BaseRacer RearEnd View

また前後ともに採用される12mmスルー・アクスルとディスク・ブレーキは、アクティブに探索を繰り返すニュー・サイクリストたちが、少々の荒れ地に入っても大丈夫なようにと確実な剛性感と制動力を約束してくれるでしょう。

Cielo BaseRacer front end
Cielo BaseRacer FrontEnd View

そして近年ではバイク自体のクロス・オーバー化が進み、カテゴリーと呼ばれるものがほとんど機能しなくなってきた代わりに、タイヤ・クリアランスによってその使用法が定義をされ始め、以前にも増してその重要性が高まっているこのご時世、ベースレーサーに与えられた38mmまでも包み込む、そのクリアランスによってもたらされるエア・ボリュームの恩恵は、ライダーに限りない安心感と快適性、そして高い走破性を与えてくれます。

フォークは新型のENVE社製のGRD(エンビィー・グラベルディスク)をフレームと同色にマッチ・ペイントを施し、また専用のカーボン・フェンダーを取り付けることも可能です。
(その際、付属フェンダーに対しての塗装はいたしませんので、オーダーの際にはご注意下さい。)

そしてチュービングはクリス・キングが直々にコロンバス社にお願いをして、特別に製造してもらっている特注品のダブル・バテット・チュービングを使用。 ベース・レーサーの使用環境に対し、そのオリジナル・チュービングを適材適所に配置され、また考えぬかれたモダンなジオメトリーを元に、1本ずつ丁寧に火入れされ製造されるフレームは、きっとみなさまが考えるスチール・バイクのイメージ以上にその概念を正しく伝え、かつ気持よく覆してくれるはずです。

そして何よりもこのフレームにおいて一番注目されるポイントとして、クリス・キング社が新たに提案する新型BB(ボトムブラケット)のT47が採用されている点でしょう。

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ナーブスの会場でもやはり目が引かれていたこの新型BBはクリス・キングを核として、近年急浮上中のポートランド・カスタム・カーボン フレームメーカーの雄Argonate Cycles、 ご存知ベイエリアのハイクオリティー・コンポーネンツメーカーのWhite Industries、 そしてこのメーカーがなければきっとこのハンドメイド・カルチャーが絶対に成り立たなかったであろうParagon Machine Worksたちとともに共同開発したことでソーシャルネット上では話題になっていますが、従来の圧入式(プレス・フィット)BBに於いて永遠のジレンマとなっていたBBの音鳴問題の解決と貫通式クランク軸受の精度向上を約束します。

そして構造はPF30式のBB圧入部分にネジが切られた構造となっており、従来品の多くは使い捨てもしくは交換時にBBを破損させることの多かった圧入式BBの問題を解決し、整備性の向上と部品交換を容易にしてくれます。 この新型BBに対しての製品づくりに対する美学、そして商標権をフリーにしてだれにでもそのアイデアを提供するといったその取り組み方なども、とてもクリスキングらしいなと思ったのはきっと私たちのみではないかと思います。 今後は巨大マスプロメーカーへとアイデアがつながっていき、未来のスタンダードとして存在し始めるのも遠くはない気がしています。

近日中にはクリス・キングからの正式なプレスリリースが発表される予定ですので、再度ブログにてお伝えしたいと思います。

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