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2017/7/17
[Bike 伊豆 between you and me] 富士見ダートクリテ第4戦、優勝。

単刀直入に申し上げると、優勝することができた。

動画の通り、フィニッシュライン上では大きく手を広げ、喜びを夏の高原に解き放っている

富士見ダートクリテ第4戦、スポーツクラス、ビギナークラス、シングルスピードクラス、シクロクロスクラスの混走レースにおいて、第1ヒート、第2ヒート共に1位を勝ち取った。

殆ど忘れかけていたのだけど、思い出すことができた。

優勝というのはとても気分が良いものだ。

精神を容赦なく削ぐ長い長い帰り道、白く薄いロングベールのように頭を覆い、そして後ろに長く引きずるような睡魔を容易く振り払うことが出来るほど気分が良かった。

 

レースレポートを綴るというのはとても難しいと感じている。

書けども書けども面白くならないのだ。

さてどうしたら良いのだろう。

今日もよくわからないままレースレポートを綴る。

 

今回はこうしよう。

セブンサイクルズとチタンとシングルスピードについての考察をここで改めて紹介する。

これまでのレースレポートはドラマティックを狙いすぎている感が否めなかった。

レース自体はそれほどドラマティックではないというのに。

 

話を戻そう。

シングルスピードについて。

人は決まって同じ問いをぼくに投げかける。

シングルスピードって、辛くないの?

辛いに決まっている。

それも飛びっきり。

 

ではなぜシングルスピードに乗るのか。

根源にあるのはそのカッコ良さであったりする。

オブジェクトとしても格好が良く、リアタイヤをブリブリ言わせながら困難な坂道を駆け上がろうものなら尚更のことだ。

 

マウンテンバイクに限ることではなく、機材が幾度もの進化を重ねた果てに、アーキタイプを愛するマイノリティによって、アーキタイプを神格化しようとする動きが必ず現れるように思う。

複雑な精神世界を構築しようとする。

ぼくはそれには興味がない。

すっきりとした見た目の好みでシングルスピードを選んだだけだったから。

簡素なシングルスピードを好む理由もシンプルであった方が美しいように思えるのだ

 

今はシングルスピードのMTB一台しか乗るものがないので、一台で何でもこなす。

レースやトレイルライド、ロングライドにヒルクライムにアーブンクルーズまで、本当に何でも。

一台で全てをこなすという状況を、実は内心かっこいいと思っているのだが、新しい自転車が欲しくないわけではない。

シムワークスで新たに扱うこととなったスカラーバイクスが気にならないわけがない。

 

シングルスピードで速く走る方法、それは重いギアを回す、それが一番。

それが一番ではあるのだけど、工夫も必要だ。

試走を重ね、コース上のパッシングポイントは必ず把握し、登りでは急加速が出来ない機材であることを計算に入れて、前走者との距離を多めに取る必要があるように思う。

パッシングポイントの手前から、それが仮に空振りになろうとも加速する。

そのまま追い抜けそうなら更に踏む。

前走者にぴったり張り付いていたら、きっといつまでも抜けずに終わってしまう。

富士見ダートクリテでは34×18というやや重めのギアで挑んだが、ぼくにとってはこれが最良のギアだった。

 

気が付けば2年と4カ月の付き合いになっている我がセブン。

さながら液体のような進み方をする。

下りでは文字通り流れるように走り、登りでは一踏みごとにポンプで吸い上げられて上昇するような推進を感じる。

これほどの機材を手にしている身としては、やはりたまには勝っておかなくては立つ瀬がない。

 

硬いの?柔らかいの?、乗り心地は良いの?悪いの?

そういった問いかけをよく頂く。

どちらかといえば柔らかい部類に入ると思う。

乗り心地は最高だ。

カリカリしたところがなく、レーサーという感じではない。

しかし速い。

液体のような速さである。

レース会場などで試乗されたい方はご遠慮なくお申し付けいただきたい。

体感していただくのが一番だ。

 

これまで長距離レースを主戦場としてきたが、短時間のレースも捨てたものじゃない。

短時間のレースのレースしてる感に体内からエキゾーストノートが溢れるようだ。

新たなライバルとの凌ぎ合い。

お互いの存在を色濃く際立たせるように

 

苦手としてきた高強度の運動だったが、克服しつつある。

早朝のランニングが克服を手伝っている。

登りと下りしかないコースを作り、20分間全力で走っている。

20分に限定しているのは、ひとえに時間がないからである。

1kmを4:15~4:20のペースでアップダウンの連続をを20分間走れるようになったのは大きな成果だ。

ぼくが楽しみたい遊びは強い肉体と精神を必要とするのだから、辛いランニングにも耐えなくてはならない。

そう、ぼくにとってランニングは苦行でしかない。

そんな中で今回勝つことができたのだから、少なからず報われる。

 

また明日も走ろう。

目覚ましは毎朝4時20分に鳴る。

 

text : Hiroki Ebiko / SimWorks XC Racing [Blog] [Instagram]

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