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2016/8/26
[Bike 伊豆 between you and me] アドベンチャーイン富士見 2016 参戦の記。

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リオオリンピック マウンテンバイク女子でDugastを使用するジェニー・リスヴェッズが金メダルを獲得したのを見届けた8/21 午前2:20、アドベンチャーイン富士見というレースを走るべく伊豆を発ちました。

長野県富士見町の富士見パノラマリゾートで行われるこのレース、簡単に説明すると林道をひたすら登った後にダウンヒルコースを下ってフィニッシュの45kmになります。

シングルスピードのクラスは設定されていないのですが、ぼくはシングルスピードの何たるかを示すべく脚の筋繊維を千切る覚悟を決めるのでした。

というよりもシングルスピードしか持っていないのです。

 

昨年も出場し、20~30歳代のクラスで結果はあと一歩の4位だったので、今年は表彰台に上がるつもりのいわばリベンジマッチ

そして昨年シングルスピードで登り切れなかった激坂を踏み切るという信念をぼくのチタンのハートに刻みました。

 


 

シングルスピードのリズムと怨念

ランニングで痛めた足首をサポーターで固定し、カロリー摂取に勤しみ、レース前最後の儀式としてQuoc Phamのシューレースをキュっと締め上げました。

Sim Worksが普段から仲良くさせていただいているDeeper’s WearのFast Pass Shortsを新たなレーパンとして履き、何となく背筋のピンと伸びる感覚に今己が昂っているのを実感するのでした。

スタートから林道入り口までの舗装路区間はパレード走行で、早くもススキが穂を展開して研ぎ澄まされ始めた風を受け止める様子に高原には仄かに秋が滲んでいるのを感じ、再開の友人達との会話もよく弾みました。

林道に突入する刹那にぼくの周囲の変速機はカンカンとチェーンを重いギアへ掛け替え、会話を弾ませていた友人たちも数秒を待たずに前方へと消えていきました。

段々と勾配がきつくなるに連れてシングルスピードのリズムを得ることが出来、そしていよいよ昨年跳ね返された勾配20%ほどの登りへ。
勾配がきついということは雨天時の雨水も早く激しく流れるため、路面も荒れてきます。

渾身の力と怨念をペダルに乗せました。

しかしやっぱり駄目でした。
昨年よりは登れましたが、攻略までには至らず・・・。

諦めてバイクを押すと、前も後ろも視界から一切の選手が消えていて、しばしの一人旅となりました。
そこからは前を捉えるべくオーバーペースの自覚を持ちながらもタイヤをブリブリ言わせながら登っていきました。

路面の荒れている個所ではシッティングで、草が生えている個所ではその生え際をなぞりダンシングで。
 
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登れなければ押せばいい?

やがて林道の登りを終えるとそこからが地獄でした。

平坦の舗装路です。

シングルスピードMTBは上りに照準を合わせたギア比を選ぶため、平地では全くギアが足りません。

ぼくの選んだギア比は32x20の1.6、タイヤ周長2268mmで時速40km出そうとすると、ケイデンスは184になりますが、そんな高回転は維持できるわけもなく、前を逃げるギアードバイクを追うのは諦め、後ろから迫ってきているであろう選手たちの見えない影に怯えながらクランクを回すのでした。

 

何とか捕まらずに平坦舗装路を逃げ切り、300度ほど右に大きくターンした先に見たものに絶句しました。

それは林道の登り坂というよりも林道がそびえ立っているようでした。

もうちょいでラスボスを倒せると思ったら、ラスボスは最後にもう一回変身して一回り巨大化して角とかいっぱい生えて強くなってしまうというイメージが眼球の裏に映りました。

もう激坂はないと勝手に思っていたのに・・・。

こんな凶悪な禍々しい坂登れない・・・。

二度目の押しです。
 
 
シングルスピードは登れなければ押せばいいと、多くのシングルスピーダーが言いますが、ぼくは嫌なのです
どう考えても踏んで登り切ることのほうがかっこいいです。

ツラいばかりのシングルスピードですが、なかなか辞めることが出来ないのは凶悪な坂を登れないからです。
次こそは!と思っているうちにシングルスピードに乗り始めて10年くらい経ってしまいました。
来年はこのレースの登り坂を全て攻略してみせます。
ラスボスはもう一回変身するということを忘れません。

 

何とかバイクを押し上げている間、二人にパスされ、そして最後のダウンヒル。

富士見パノラマCコースの長いダウンヒルになります。
下り始めてすぐに故障中の足首に良くないことがわかりました。
痛くて踏ん張れず、本当なら楽しめるはずのダウンヒルも苦行になってしまいました。
途中でミスコースしたりしながらも何とかやり過ごしました。

 

この2か月で5~6kgほど体重を落としたのですが、その間ダートであまり乗っていなく、サスペンションのセッティングも合わなくなっていました。
そして自宅でタイヤ空気圧の調整をしてきたのですが、富士見パノラマ等の高地では気圧変化に伴い下界よりもタイヤ空気圧が高くなってしまうということを教えていただきました。
それらセッティングミスによりバイクは路面と喧嘩してコントロールを失い、更に足首に負担を掛けることにもなったのかと思います。

 

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2時間48分35秒、20~39歳男子のクラスで4位・・・。

また4位でした
 
目標を達成することは叶いませんでしたが、昨年より明らかに登れます。
登るとその先に何かありそうな気がするのです。

次のレースでは更に良いリズムを掴めそうな気がしてなりません。
次回は9/18王滝42km、日帰りの弾丸ツアーなので42kmにさせてください。
弱腰なわけではありませんので。
逆に42kmをシングルスピードで攻め切るのは難しいような気がしています。

ハイスピード必至の中距離レースで、シングルスピードはギアードに付いていくことができるのか否か。
思い浮かべるだけで喉の奥から血の味がしてきそうですが、踏み倒してきます!

 

そして、次こそは!来年こそは!と今まで何回唱えたことかわかりませんが、来年こそはこのアドベンチャーイン富士見で表彰台に乗ります!

 

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text : Hiroki Ebiko / SimWorks XC Racing [Blog] [Instagram]

 

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