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2017/1/9
#simtech_vol.2 / 締めすぎ厳禁

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僕が自転車屋で働き始めた頃、トルクレンチを使い各ボルトナットのトルクをきちんと管理していたお店は稀有な存在だったと思う。
固くネジを締める時は「親の敵ぐらい」とか「全体重を掛けて」なんて言う、アバウトかつ無茶苦茶な指示が飛んでいた。
もう、20年も昔のことだ。
 
時は移ろい、現在。
トルク管理は自転車店に当たり前に求められる作業の一つとなり、軽量パーツやカーボンパーツなどの安全な使用に貢献している。
とは言え、「締めすぎ」や「締めが足りない」状態で送られてくるメーカー完成車も少なくなく、パーツメーカーにおいても全ての規定トルクを公開しているわけでもないのが現状である。
 
そんな中ChrisKing社はマニュアル上に全ての規定トルクが公開され、高性能を維持するための一つの条件となっている。(詳しくはリンク・マニュアル内「仕様 トルクスペック」の項目を御覧ください。)
 
 
写真に映る、規定トルクを見て気づかれた方は、かなりお目が鋭い。
そう、一番上のSTEM CAP BOLTの数値である。
 
1.7Nm
 
一般的な、ステムキャップボルトは3〜5Nm位の規定トルクに対し、わずか1.7Nm。
半分以下の数値になっている。

クリスキングのヘッドセットに付属してくるスターファングルナットは、「抜けやすい」なんて話をちらほら聞くことがある。そうではない、多くの場合「締め過ぎ」が原因なのだ。
クリスキングのスターファングルナットは、規定トルクに対して正しくデザインされ、ヘッドセット本体のみならずスターファングルナットを打ち込むステアリングコラム内壁へのダメージも最小限にしているのだ。
それが一般的なメーカーが製造するスターファングルナットと形状が違う理由である。

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更にこの数値が示すのは、クリスキングのヘッドセットは必要以上に圧力をかけなくてもヘッド部分にガタが発生することなくスムーズなハンドリングになるという事。
ただこの事実を表現するためには、ヘッドセットを構成する各パーツが非常に高い精度で製造されていなければなし得ないということも付け加えておき、かつ正しく初期作業(フェイシングやリーミング)されたフレームとスペーサー・ステムなどの部品の精度も重要であることを忘れないで頂きたい。
 
ステアリングコラムに関わる全てのパーツの連携に寄ってスムーズなハンドリングは保たれる。
 
だからこそクリスキングはスペーサーも製造し、よりスムーズなハンドリングを提供しようとしているのだ。

この何気ない「1.7Nm」と言うたったひとつの数字。
そこからもクリスキングが何を目指していて、徹底した自社生産と自社デザインのパーツを作っているのかを感じることができる。

そんなお話を持って第二回シムテックとさせて頂きます。

 
前回、第一回シムテックは、クリスキングISOハブについて書かせて頂いています、よろしければコチラもご一読ください。

 
 

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