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2015/8/3

Episode from INSPIRATION AND IDEAS by SEVEN CYCLES

Episode / EVERGREEN
 
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きてしまった。正直、そう飽きてしまったのである。
みんなは必要性というものは発明の母だと言うけれど、それならば退屈っていうのはたぶん発明の父だろう。

 
春の訪れから何マイルもの距離を走り続けてきており、ボストンの一番遠い西側の郊外へ入る、とりとめもなく長い冒険において、少人数のシャープなグループライドではお互いに励まし合いながら、同じ冗談を何度も何度も言い合いながら走っていた。
 

自転車とアスファルト。アスファルトと自転車。ときには速く、ときには遅く、いつもは普通のスピードで。みんなと一緒に、そして一人で、休まず夏を通して始めた頃の笑顔や輝きが無くなるまで走り続ける。でも次第にそれにも嫌気がさし、私たちはダートコースを取り入れ始めた。

 
もちろん、グラベル(砂利道)レースやランドヌールは最近爆発的に人気になってきている。しかしながら、最近までライダー達は長距離やダートの問題点を少しでも解決させようとサイクロクロスバイクでおもに走っていた。そして私たちがやってきた事とは、このようなダートを含むレースイベントを再構築するということであったが、私たちの主義ではイベントへの出走は出来るだけ自分たちのバイクに乗って現地に行きたいので、出来るだけ家から近い場所でイベントを行うことにしている

 
細いタイヤのオフロードバイクに乗ると、完全にゲームの内容が変わるのは言うまでもない。正確なラインを選ぶためにはハンドリングがもっとも重要になる。目の前にある30フィートほど続く泥や砂利道を確実に自転車を進ませるために、足とケイデンスにもしっかりと集中することになる。

 
こんな感じで自転車に乗ると時間が過ぎるのは本当に早い。そしてどのくらいダートとシングルトラックセクションを組み込んでそれらを結びつける事ができるかを考え始め、コースの図面を作り始めた。それがEvergreenが作られたきっかけとなった。

 
大きくて、人気のあるイベントレースや毎日のグループライドにおいてより良く、楽しくドロップバーを使用して冒険ができる自転車とはなにかを考えていくと、それは次第にAxiom、Expat、Mudhoneyなどは違った種類の自転車になっていったのだった。
 
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カスタムバイクビルダーになるという事においての美しさとは、自分が夢みる自転車に乗ることができるということ。サイクロクロスレースにて曲がりくねった森を抜けて30マイルほど走った後に、そこで何かが違うと思ったら、仕様を即変えることができる。攻撃的な要素をジオメトリーから減らしてみたり、ディスクブレーキをつけてみたり、軽くする事を考えてみたり。

 
Evergreenは何年もかけて作り上げた自転車である。それから色々な名前に発展していき、ゆっくりながらその目的もはっきりしてきた。そしてついに、私たちが本当に欲しかった形になったのである。

 
from INSPIRATION AND IDEAS by SEVEN CYCLES