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NAHBS Experience
Jeremy SyCip of SyCip Bicycles

2012/07/16 Text & Photo by Kyle Von Hoetzendorff / Chris King
Edit by Shinya Tanaka
今回でとりあえずNAHBS2012に関連した一連のFUTUREを終了します。
最後に絶対に書こうと思っていたのがSycip BikesのJeremy Sycipについてでした。
 
良いタイミングで僕の駄文に比べ数倍上にいく最高の紹介文をChrisKingのBlog “BUZZ” の中で担当のKyleがポストしてくれたところだったので、今回はその記事を僕らの言葉にすこし置き換えて紹介したいと思います。
 
Jay Sycip ( Cielo BicycleのMail Director ) とJeremy Sycip ( Sycip Bikesのオーナービルダー)の兄弟愛から学ぶべき事は僕らにも多くあると思います。(父であるSamuel Sycipとの家族愛も素晴らしく美しいのである。それはぜひ別の機会に。)またそれをどのような形で社会が受け止め、彼らがその社会を理解し、そしてみんなで(本当に全てのビルダーやそこに附随するメーカや家族たちが、)前に進む力に変えていくのか。
彼らの存在は“Family” の素晴らしさを目一杯に感じさせてくれるのである。

Shop Visit:

Jeremy SyCip of SyCip Bicycles

 
ジェレミー・シシップとの対談は今までのどの対談よりも素晴らしいものであった。クリスキングのオフィスの同じ部屋に座り、同じ空気を吸い、同じくだらないジョークでジェイ・シシップと笑い合えたの事はこの上ない幸運であったと感じる事が出来たから。
 
ジェイ・シシップは親しみやすい人か?答えは○。
 
ジェイ・シシップは申し分ない人か?答えは◯。
 
ジェイ・シシップは果てしなく熱心な人か?答えは◯。
 
ジェイの弟、ジェレミー・シシップをディランと一緒に訪問した時も同じように興奮した。もし彼が親しみやすい人じゃなかったら?もし彼は意地悪で頑固なステレオタイプの自転車職人さんだったら?もし彼が何も口にしなかったら?何を書けばいいんだろう。。。ジェイに何を言ったらいいんだろう?
 


 
サンタ・ローザに入る途中で、ジェレミーからメッセージが来た。それは彼が今髪を切っているところだと僕らに知らせるためのものだった。
 
ジェレミー・シシップは散髪もちゃんとしてくる人か?答えは◯。
 
彼はすぐに会いに来るとのこと。その間、The Tode in the HoleというSyCip Cyclesの本社から真向かいの所にあるパブに入った。
 
人々の乾燥した心がひとつの狭い場所に詰め込まれているかのようなフリーウェイの金曜日のラッシュアワーをものともせず進み、ディランと僕は乾ききった街に着き、本当に何かを飲まなければ危ないところだった。
そしてThe Tode in the Holeの中に入ったのは必然的であった。ビールを飲んでいる途中で、自転車のビルがパブのドアから写り込んだ。まさにマジック・アワーだった。その光は想像を超えた暖かさを持っており、しばらくの間全てが静止していたかのように思えた。そこへ、ジェレミーが登場した。髪はきれいさっぱりになっており、広く歯が見える笑顔で、Pliny the Elder(ビールのブランド)をグロウラーで持っていた。
 
ジェレミーは親しみやすい人か?答えは◯。
 
ジェレミーは欠点の無い人か?答えは○。
 
そこにはジェレミーの申し分ないくらいのオーラがあった。それは、全てオッケーになるに決まっている。全て良くなるに決まっている。全て最高になるに決まっていると言っているかのように。。。
 

 
シシップのお店に入ったらすぐにジェレミーはお店を見せてくれるついでに僕らに2~3杯のビールをついでくれた。彼の自転車の歴史は色々な種類の芸術作品を、良い感じの壁と良い感じの垂木から写し出している。全ての時代の自転車や自転車のフレームがあり、ジェレミーが持つたくさんのマシンツールコレクションの場所を邪魔せず、うまく空間が広がっている。

the Kamikaze(ダウンヒルのレース)レース実験用に作られたダウンヒルの自転車は、ディスクブレーキを待ち望んでいるとても古いIFバイクと共に、ラックに掛かっている。1920年代の黒いタンデムバイクはカスタムのステムを待ち望んでいる。上品なロードフレームがありのままでペイントされるのを待っている。トロフィーやたくさんCDが積み重なっている。
リチャード・プライヤーの顔の絵が、the Brewster’s Millionsが大流行りする前の時代を思い出させ、お店の休憩場所のフロアに置いてあり、そしてその絵自身が、仕事の時に食べ物をテーブルの上に置いたままにするくらい仕事好きという職業に必要な決意と、適当さと、そして活気溢れるごちゃ混ぜな状態をなんとか切り盛りしているのである。

隣のビジネスは、ビンテージ・トレイラーを再び磨き上げる事をしており、その中の美しい一台がこのお店にある。もしかしたら、そこが完璧な昼寝の場所になるだろう。一年にジェレミーが組み立てる自転車の数はどのくらいあるのかという事や、昼寝をするためのマットレスにある埃の層は、彼の持つ部品の中での空想にすぎないのである。
 

  
ジェイとジェレミーは、パサデナにあるArt Center College of Designという学校に行きながら、1990年代にマウンテンバイクに乗り始めた。ジェレミーがフレモントからこの学校に入るために来た時にはジェイはもう卒業まで半分のところだった。ジェレミーが『賢く』なって、ポール・“ロック・ロブスター”・サドフの下で見習いを始めた時にジェイは学校を卒業した。

この兄弟は1992年にSyCip cyclesを始めた。ジェレミーがウェルディング・トーチを使って何時間も苦しんでいる間、ジェイはフレモントに引っ越し、自分たちのお店を支えるために、毎朝カフェで働いていた。その年は、合計で3つのマウンテンバイクを組み立てた。口コミで広がった噂を聞きつけた、友達でもないお客さんがオーダーしたのを加えて、1993年にはいっきに14台にまで増えた。
 

  
1994年には、物事が本当に動き始めた年だった。彼らは、Timbuk2、Shimano、Chronicle Books、Banana Repubilc、などの会社のために家具を作ったり、数々のトレードショーブース制作に加えて、40台のフレームを作れるまでになっていた。

彼らはいつも働いており、人間ビッグバンのようなジェイは色々な方向からアイデアを出し、ジェレミーは重力のような役目を担い、異なった考えを一つの形にするのである。
 

 
1995年の初期に彼らはサンフランシスコへ引っ越した。90年代にマウンテンバイクは絶頂を迎え、Sycip兄弟の信じるクオリティーを保つ為に、最初の従業員を雇わなければならなかった。ジェレミーが溶接と、フレームカットで忙しい中、ジェイはお店を切り盛りしていた。オーダーを取り、客のサイズを計り、予約のバランスをとり、SyCipのエンジンをフル活動させていたのである。

2001年に、彼らはサンタ・ローザに引っ越した。2005年から2008年まで、フレームビルディングのビジネスに加えて、パウダーコーティングのビジネスも始め、彼らは全てのSyCipフレームセットが最高の出来である事を保証しつつ、地元の産業に対してサービスを展開した。
 

 
2008年までに、ジェイは小売り業に対してやる気を無くし始めていた。そうなるのも分かる。彼らは知らないところで喧嘩していたのだろうか?いいや、それは違う。昼飯は何を食べたらいいかなんていう青年期後の言い争いなんてものは終わっている。Cieloの再スタートを手伝うという機会とポートランドに引っ越した時、ジェイは何か別のタイプのチャレンジをしなくてはならないと感じた。
その時以来、ジェレミーがSyCipの全てをコントロールし、自転車を作り、オーダーを取り、髪を整え、そして彼のかわいい子供たち、リーアとマイルズを楽しませ、一方ではアナンデール州立公園で抜け駆けでマウンテンバイクを走らせている。
 

 

ジェレミーはほとんど全ての種類の自転車を組む。フルサスペンションのマウンテンバイクからレース用のクリテリウムバイクまで。もし、彼の最高のサービスとこの美しく組み立てられたカスタムバイクに興味を持ったならば、SyCip cycles まで。(※シムワークスにご連絡下さい。日本語で丁寧に対応いたします。)サンタローザに旅行せずにSyCipに会いたいって?ジェレミーは北カリフォルニアのフレームビルダーたちと一緒にMeet Your Maker Tourを開催しようとしている。ハンドメイドの自転車をつめて旅行をするショーである。次のツアーに行って、見てみると良い。
 
私たちが訪問した時に撮影した写真をご覧になりたい方はこちらへ
 

“NAHBS” とは不思議な世界である。 
 
モノだけ見てもそれなりの “感覚を生み出す” ことができる世界。 
もし業界外の人間が来ても“モノを創るという行為”に対して何らかのインスピレーションを与えてくれる世界。
挙げ句の果てにどっぷりとそのモノに浸かってしまった人が来れば必ずや “家族に出会える” 場所になってしまう。
そして性能はもちろん良いに決まっているのだ。 
何故ならば自転車の性能とは結局のところ自分自身なのである。
そして自分自身を創造する事を手助けしてくれるのである彼らがそこに存在しているのだ。
だからこそ僕たちはそこにもっと深い “愛” や、語り継がれるべき “ストーリー” が必要だと言う事に気づきだしている人たちと一緒に、極上の “ダンス” を踊りたいと思うのだ
  
Shall we ride?

   

Sycip – シシップ ( http://www.sycip.com/ )

SycipBikesはアメリカ、北カリフォルニアのサンタローザという街でJeremy Sycipというユーモアと真面目さを自転車に置き換える達人が世界中のワールドクラスライダーからメッセンジャーとの間にいる人々の為に日々トーチを握っています。チタン、アルミ、もちろんスチールという幅広い素材を使用してライダーの要望の隅々までを形に変えていくことを毎日の目標にしています。さぁ、あなたの望みは何ですか?ドリームバイクがもうすぐ手の届くところにあるという現実をぜひ知って下さい。


– プロダクトサンプル [ FlickrのSycipセットをご覧ください。]
シングルベルトシクロクロスバックスタイル肩にはめこまれたコイン

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またはSycip取り扱いディーラーへ。